東北最大級の雪まつり”上杉雪灯篭まつり”
「雪まつり」と聞くとどこを思い浮かべますか?
なんとな~く、北日本を思い浮かべるのではないでしょうか?
「雪まつりに行きたいけど、遠そうだし時間がなあ…」と思っているあなたに朗報です。
東京駅から新幹線で約2時間、京都よりも早く着く山形県米沢市は”特別豪雪地帯”。米沢市で毎冬開催される「上杉雪灯篭まつり」で気軽に雪まつりを楽しみませんか?
冬まつり~雪の夜にともすろうそくの灯かり
2月の澄んだ空気のなか、米沢の冬を彩る幻想的なお祭り「上杉雪灯篭まつり」が開催されます。
会場を彩るのは、人の背丈ほどもある大きさの約200基の雪灯篭と、足元を優しく照らす1,000個の雪ぼんぼり(雪洞)。そして、創意工夫が凝らされた雪像。最近では、色とりどりのキャンドルゾーンも展開されて華やかさもアップしました。
夜のとばりが降りると無数のろうそくに火が灯され、静かに揺らめくやわらかな光が雪に映え、まるで絵本の世界に迷い込んだよう。
前日の金曜日にはプレ点灯もあり、一足先に幻想の世界を味わうこともできます。
しんしんと降る雪が音を吸い込み、揺らめく火が夜の底を温かく染める。その様子はまさに”静謐”。
派手さはありませんが、その神秘的な雰囲気は毎年10万人を超える人々を魅了しています。
自分だけの雪灯篭、雪像でまつりを盛り上げよう
上杉雪灯篭まつりで立ち並ぶ雪灯篭や、異彩を放つ雪像は有志の手作り。
米沢市民以外も作れます!(作製には最低2日かかります(型作り+削りだし))
まつりを見て回るだけでなく、自分が作った雪灯篭に火を灯し、幻想的な風景の一画を作り出してみませんか?
市民がつくる、心あたたまる雪まつり
米沢市の冬の風物詩である上杉雪灯篭まつり。
写真は昭和56年2月の雪灯篭製作風景、当時から市民や学生がまつりの為に雪の灯篭作りを行っています。
作業は、雪を豆腐のように成型し固め、灯篭の形に削りだす、と数日に渡って行う必要があるため、手分けをしながら多くの市民が雪灯篭の製作やこの冬のまつりに関わっています。
まつりのメイン会場は市中心部の松ヶ岬公園付近ですが、この期間の前後には市内の10か所以上で雪に関するイベントが開催されています。
あま酒に玉こんにゃくの振る舞い、目の前で茹で上げる米沢ラーメンなど極寒の中での『あったかグルメ』が身も心も暖めてくれます。
薄暗くなるころ、市内を移動していると一般のご家庭の前でも、雪ぼんぼり(雪洞)にろうそくが灯されている光景を目にすることができます。まつりを訪れる人の足元を照らすようにそっと灯されたろうそくの火。
米沢の雪灯篭まつり最大の魅力は、厳冬の中に人の暖かさを感じられることなのかもしれません。
始まりは、雪見の会

1977年(昭和52年)の冬、一面真っ白になる米沢の雪に“美”と“詩情の幻想”を求める7人がいました。そのうちの1人が雪にろうそくを立てたところ、あまりの美しさに感動。多くの市民に呼び掛けて宴を開いたのが始まりです。
鎮魂の願いを込めて
松が岬公園内の鎮魂の丘には、巨大な雪で作った「鎮魂の塔」が建ち、第2次世界大戦で故郷の白い雪に想いを残しながら灼熱の南方に散った戦没者のための鎮魂祭が行われます。献灯のための市民の列は夜遅くまで続きます。
雪と光が織りなす、米沢の冬の奇跡
一夜限りの幻想的な景色。
厳しい冬を越えるまちに灯る小さな火が、こんなにも心をあたためてくれるとは——。
あたたかい光、あたたかい人、そしてあたたかいおもてなし。
この冬、米沢の雪灯篭まつりで、心がほぐれるひとときを過ごしてみませんか?








更新日:2025年12月17日