上杉雪灯篭まつり
冬まつり~雪の夜にともすろうそくの灯かり
上杉雪灯篭まつり|2月第2土曜・日曜開催
2月の澄んだ空気のなか、米沢の冬を彩る幻想的なお祭り「上杉雪灯篭まつり」が、松が岬公園を主会場に開催されます。
会場には、約200基の雪灯篭と1,000個の雪ぼんぼり(雪洞)が並び、無数のろうそくの火が静かに揺らめきます。
夜のとばりが降りると、やわらかな光が雪に映え、まるで絵本の世界に迷い込んだよう。
前日の金曜日にはプレ点灯もあり、一足先に幻想の世界を味わうこともできます。
▼雪灯篭まつり公式ホームページ▼
市民がつくる、心あたたまる雪まつり

米沢市の冬の風物詩である上杉雪灯篭まつり。
写真は昭和56年2月の製作の様子です。
当時から市民や学生がまつりの為に雪の灯篭を作りはじめます。
作業は、雪を豆腐のように成型し固め、灯篭の形に削りだす、と数日に渡って行う必要があるため、手分けをしながら多くの市民が雪灯篭の製作やこの冬のまつりに関わっています。
また、まつりのメイン会場は市中心部の松ヶ岬公園付近ですが、この期間の前後には市内の10か所以上で雪に関するイベントが開催されています。
あま酒に玉こんにゃくの振る舞い、目の前で茹で上げる米沢ラーメンなど極寒の中での『あったかグルメ』が身も心も暖めてくれます。
薄暗くなるころ、市内を移動していると一般のご家庭の前でも、雪ぼんぼり(雪洞)にろうそくが灯されている光景を目にすることができます。まつりを訪れる人の足元を照らすようにそっと灯されたろうそくの火。
米沢の雪灯篭まつり最大の魅力は、厳冬の中に人の暖かさを感じられることなのかもしれません。
始まりは、雪見の会

冬には雪が降り積もり一面真っ白になる米沢の雪に“美”と“詩情の幻想”を求める冬の催しとして7名の市民が始めました。
深々と降る雪に、現代の平和の礎となった戦没者の御霊に献灯し『命の尊さと世界の恒久平和を次の世代に伝えていきたい』との想いが込められています。
当日は、雪灯篭のやわらかい灯りと幻想的な雰囲気が冬の米沢を包みます。
鎮魂の願いを込めて
松が岬公園内の鎮魂の丘には、巨大な雪で作った「鎮魂の塔」が建ち、第2次世界大戦で故郷の白い雪に想いを残しながら灼熱の南方に散った戦没者のための鎮魂祭が行われます。献灯のための市民の列は夜遅くまで続きます。
雪と光が織りなす、米沢の冬の奇跡
一夜限りの幻想的な景色。
厳しい冬を越えるまちに灯る小さな火が、こんなにも心をあたためてくれるとは——。
あたたかい光、あたたかい人、そしてあたたかいおもてなし。
この冬、米沢の雪灯篭まつりで、心がほぐれるひとときを過ごしてみませんか?

更新日:2025年06月16日