山形屈指の星空スポット~星空写真家が選ぶ東北最高峰の星空~

更新日:2025年11月13日

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山形で星空に吸い込まれる体験、してみない?

天元台星空の画像(クレジット:北山輝泰)

星空観測に適した条件を知っていますか?

天気など人間にはどうしようもない条件もありますが、特に重要な条件は次の7つです。

星空が映える“7つの条件”って?

星がきれいに見える5つの条件

  • 空が暗い(街灯が少ない)
  • 周囲に明かりが無い(人家から離れている)
  • 空気が澄んでいる(排気ガスやチリが少ない)
  • 標高が高い(空気が薄い)
  • 視界が開けている

快適に星を見るための2つの条件

  • アクセスが良い(道路や駐車場、公共交通が整備されている)
  • トイレが近い

「7つの条件が全部そろう場所なんてあるの…?」と思ったあなた。

あります。
それが山形県・米沢市の「天元台高原」なんです!

星空の名所、山形県米沢市の「天元台高原」ってどんなところ?

山形県の最南端に位置する米沢市。その南側に広がる磐梯朝日国立公園の中、標高1,350mに広がるのが「天元台高原」です。

天元台の名称は、もともとは碁盤の中心を意味する「天元」が由来ですが、あまりに星が綺麗なことから、天の根元の台地だから天元台だと勘違いしている人もいるとか。

夏はハイキングの拠点として、冬はスキー場として賑わうため、ロッジが整備されているので食事やトイレも問題なし。大浴場もあります。

市街地から離れた大自然の中にありますが、米沢駅からのバスも出ていて誰でもアクセスできます。

星景写真家がワークショップを開くほどの星空

天元台星空の画像(クレジット:北山輝泰)

天元台では、プロの星景写真家・北山輝泰さんが初心者向けの星空撮影ワークショップを開催したことも。

(注意事項)星景写真ワークショップの開催は 天元台高原のホームページでご確認ください。

星空撮影の専門家が初心者にもおススメできるほどの星空ということは、当然見るだけでもおススメ。

本格的なカメラがなくても大丈夫。天元台では星がとてもきれいに見えるので、スマートフォンでも撮影可能なんです!(シャッタースピードを調整できるスマートフォンに限る)

天の川の画像

▲筆者撮影(使用機材Galaxy S21 ISO感度3200, 露出30秒)

星空だけじゃない!昼はハイキングや温泉で山形を満喫

西吾妻山の画像

中屋別館不動閣の露天風呂

夏の天元台高原の平均気温は22度。夜はもう少し気温が下がるので、蒸し暑い中で汗をかくこともなく、快適に星空観測を楽しめます。

また、登山・トレッキングスポットとしても有名な天元台。日が落ちる前は足元に広がる高山植物を楽しみながら山歩きを楽しめます。

また、麓には「おすすめしたい穴場温泉地ランキングベスト30」に選ばれた「白布温泉」があります。星空を見る前に、温泉でリラックスしてみては?

星空を見る条件は整っているけど……

天元台高原は標高1,350メートルに位置し、周辺環境が整備された観測スポットとしては日本有数の高地。標高が1,000メートル上がると1気圧下がる=空気の層が薄くなるため、低地よりもくっきりと星が見えます。また、排気ガスなども影響が少ないため空気が澄んでいます。

ロッジがあって、トイレ事情は問題なし。建物から少し離れれば真っ暗闇です。

自家用車のほか、米沢駅からバスも出ていてアクセスもばっちり。

初心者から上級者まで、誰でも楽しめる天元台高原。でも、1つだけ問題があります。

それは、ロープウェイの最終運行時間が17時なこと。日没する頃には、運行が終わっているんです(泣)。

でも大丈夫。天文台では星空を楽しんでもらうためのプランを用意しています。

ロープウェイが夜9時まで運行「ナイトクルージング」

ロープウェイと星空の画像

日付限定のイベントで、ナイトクルージング期間はロープウェイの下り最終便が21時になります。

星空案内人がみなさんを星空ツアーにご招待。「星座とか全然わからなくて……」という人も安心して参加いただけます。

星空を一晩中楽しむ。1日5組限定「手ぶらでキャンプ」

天元台星空の画像(クレジット:北山輝泰)

「星空を見ながらキャンプをやってみたいけど、道具がない」
「設営とか大変そう…」

そんな人におすすめなのが、「手ぶらでキャンプ」プラン!

  • 必要な道具は全部レンタルOK
  • スタッフがテント設営をお手伝い
  • 帰りの片付けも不要!
  • オプションでバーベキューセットも注文可能!

ロープウェイの運行が終わった後の静かな高原でバーベキューをし、コーヒーを飲む。ふと夜空を見上げれば、山の上でしか見られない澄んだ星空が視界一杯に広がります。

暗闇の中、自分と世界の境界があいまいになり、降るような星空に意識が溶けていくような不思議な感覚を味わえるかもしれません。

美しい星空に時間を忘れて夜更かししても大丈夫。チェックアウトは11時までなので、いつもよりゆったりした朝を過ごせます。

(注意事項)

「ナイトクルージング」と「手ぶらでキャンプ」の実施時期は、天元台高原ホームページでご確認ください。

1軒のホテルと、4軒の個性豊かなペンション

天元台高原には通年営業の宿が全5軒あるので、「ナイトクルージング」や「手ぶらでキャンプ」の予定がなくても気軽に泊まれます。

アットホームな雰囲気の宿で、静かな、でも賑やかな山の上の空気を堪能しませんか?

ホテル

ペンション

まだまだある米沢の星空観測スポット

星空×温泉×キャンプの贅沢”五色温泉オートキャンプ場”

五色温泉オートキャンプ場の温泉

標高800mに位置する「五色温泉」。2023年にオートキャンプ場がオープンしました。

キレイなトイレと温泉施設、さらにサウナも備えた快適な環境ながら、人里離れた山の中という星空観賞にピッタリの場所。

公共交通機関では行けないので自家用車が必須ですが、キャンプ場までの道路は整備されているので、問題なくアクセスできます。東京から来る人は、米沢駅まで新幹線で来てから、駅前でレンタカーに乗るとスムーズに移動できます。

消灯後も安全のためトイレまでの誘導灯が点灯しますが、星空観賞への影響は最小限。

キャンプ料金に温泉入浴料も含まれているので、キャンプ中は温泉に入り放題です。

キャンプセットの貸し出しもあり、管理棟では炭などのキャンプ用品をひととおり販売しているので、キャンプ初心者でも安心して楽しめます。

温泉付きキャンプ場は日本各地にありますが、これだけ標高が高い山中のキャンプ場は珍しいです。

星空だけじゃなく、キャンプも含めて総合的に楽しみたい人におススメです。

星空とほたるの二重奏が楽しめる”小野川温泉”

小野川温泉の画像

市街地から車で20分ほどの場所にある歴史ある温泉街。

小野川温泉は、環境省認定の「ふるさといきものの里」にも指定された、ほたるの里。ほたるが住むということは、暗いということ。地上の星(ほたる)と天空の星を同時に楽しめる、日本でも数少ない贅沢な場所です。

日帰り入浴もできるので、ほたると星を楽しむ前後に、温泉につかっていくのはどうでしょう?

米沢の夜景と星空、さらに朝日まで楽しめる”御成山公園”

御成山公園から見る米沢市街の夜景

こちらも市街地から車で20分ほどの場所にある高台の公園。春は千本の桜が楽しめるお花見スポットでもあります。

眼下には米沢市の夜景を眺めることができ、また、東向きのため朝日を見ることもできます。

夜明け前から星を楽しみ、そのまま朝日を楽しむ人もいますよ。

道が狭く、カーブが多いので大きな車で行く際はご注意ください。

星空って、見上げるだけでちょっと救われる

都会では味わえない、
“目が慣れるほどの闇”と“降り注ぐような星”。

スマホを置いて、ただ空を見上げる時間。
それは、忙しい毎日を忘れて、自分に戻る時間。

星空に包まれながら、ほんの少し強くなれる夜が、米沢にはあります。

さあ、星降る夜の冒険へ――。

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