米沢発酵日和|漬物のある風景

更新日:2026年02月24日

ページID : 9440

米沢の伝統漬物

“漬物”は、ただの保存食じゃない。
雪国で生まれた、美しい手仕事。
麹がつくるやさしい旨みと、静かな時間。
日本でしか出会えない、とっておきの食文化を米沢から。

雪菜のふすべ漬け
青菜漬け
家ごとに違う味

“漬物”は、ただの保存食じゃない。
雪国で生まれた、美しい手仕事。
麹がつくるやさしい旨みと、静かな時間。
日本でしか出会えない、とっておきの食文化を米沢から。

 

雪の下で育つ伝統野菜|雪菜のふすべ漬け

・・・雪の下で育つって、ちょっとロマン。

秋に種をまき、冬は収穫せずそのまま越冬。
雪解けと同時に一気に伸びる“薹(とう)”。

その一瞬が、いちばんおいしい。

ピリッとした辛さほろ苦さのあとにくる甘み。
春を食べるって、こういうこと。・・・

 

「雪菜」は、全国でも珍しい雪の中で育つ軟白野菜です。

 そのルーツは、雪国での生鮮野菜の確保のために奨励した上杉鷹山公の時代にまでさかのぼるといわれています。雪菜は従来「かぶのとう」の部分で、そもそもは米沢市上長井地区特産の「遠山かぶ」の“とう(花茎)”を食していました。

現在のものは、越後から伝えられた長岡菜との自然交雑から選抜育成したものと言われ、雪との関わりが深いその栽培法から「雪菜」という名称がつけられたものと考えられています。

大自然が育み、厳しい冬を旬とする伝統の野菜「雪菜」には、雪と共に生活する先人の知恵と、雪の中で伸びる強靭な生命力が宿っています。

先人の知恵が詰まった冬限定のお漬物「ふすべ漬け」

【雪菜のふすべ漬けとは?】置賜に伝わる冬限定の郷土料理

雪菜のふすべ漬けは、山形県置賜地方に伝わる冬の郷土料理です。
雪の下で越冬した「雪菜」を、さっと熱湯にくぐらせる“ふすべる”工程を経て、塩漬けにします。

豪雪地帯ならではの保存の知恵と、冬野菜の甘みを活かした伝統食です。

【雪菜とは?】雪の下で育つ、山形の伝統野菜

雪菜は、山形県置賜地方で栽培されてきたアブラナ科の在来野菜です。
秋に一度収穫し、植えなおして保管します。雪の下でじっと薹が立ち、白くやわらかくなります。

寒さに耐えるために蓄えられた糖分が、独特の甘みの理由です。

 

【雪菜の辛味成分】イソチオシアネート

雪菜の特徴は、後から立ち上がるピリッとした辛味。
これはアブラナ科に多い「グルコシノレート」という成分が、切る・漬けることで分解されイソチオシアネート(辛味成分)に変化するためです。

大根やわさびと同じ仕組みで生まれる天然の辛味です。

【雪菜のふすべ漬けは発酵する?】乳酸菌との関係

雪菜のふすべ漬けは、塩漬けにすることで軽い乳酸発酵が起こります。

野菜に含まれる糖を乳酸菌が分解し、乳酸をつくることで、ほんのりとした酸味、旨味の増加、保存性の向上が生まれます。強い発酵食品というより、辛味と軽い発酵が重なるのが特徴です。

 

【雪菜の栄養と健康面】アブラナ科野菜の機能性

雪菜はアブラナ科野菜の一種で、

ビタミンC

βカロテン

カルシウム

食物繊維

を含みます。

 

【まとめ】雪菜のふすべ漬けは雪国の知恵が生んだ発酵郷土料理

雪の下で甘くなり、ふすべることで辛味が生まれ、塩漬けで軽く発酵する。

雪菜のふすべ漬けは、山形・置賜の冬そのものを味わう郷土料理です。

発酵パワーで元気!―東北の漬物「三五八漬け」―

「三五八(さごはち)漬け」って聞いたことありますか?

これは、米・麹・塩を3:5:8の割合で混ぜた“漬け床”で野菜を漬け込む、東北の伝統的な発酵漬物。

ごはんの甘みがふわっと広がり、まろやかでやさしい味わいに。

塩麹と似た発酵食品なので、腸内環境にもいい。

乳酸菌や酵素たっぷりで、食べるだけで体もよろこぶ!

簡単に作れて、冷蔵庫にある野菜でパパっと仕込めるのも魅力です。

 

米沢の夏は丸なす漬!

置賜伝統野菜 【薄皮丸なす】の漬物

丸なす漬け

 

パリッ、とひと口。

 

その瞬間、米沢の夏の風景が広がります。

地元で愛され続ける伝統野菜「薄皮丸なす」は、手のひらにのるほど小さく、皮がとても薄いのが特徴。特製の漬け汁で一晩漬けただけで、驚くほど軽やかな食感と爽やかな風味が生まれます。

米沢では、夏になると各家庭でこのなす漬けを仕込むのが恒例行事。大葉や唐辛子と一緒に漬け込まれた味わいは、ご飯にもお酒にもぴったりで、食卓が一気に夏色に染まります。

皮が厚めの長ナスは「ぎゅぎゅ」とした食感ですが、薄皮丸なすは「パリッ」と歯切れよく、あっさり軽やか。なす漬けが苦手だった人も、「これなら好き!」と虜になることも。

なすの重みだけで漬ける

ちょっと不思議な米沢流

「漬物=重石をのせる」って思ってませんか? でも米沢のなす漬けはちょっと違います。

なすをぎゅうぎゅうにガラス瓶へ詰め、塩・砂糖・ミョウバンで煮た漬け汁を注ぐだけ。
重石は使いません。なすの重みだけでゆっくり漬かるんです。

大葉や唐辛子を一緒に入れれば、より風味豊かに仕上がります。

家庭ごとに味がちょっとずつ違うのも、また魅力。ご飯のおかずにもお酒のつまみにもぴったりで、夏の米沢の定番です。

 

「薄皮丸なす漬け」は夏バテ予防にもなる

「薄皮丸なす」は一口サイズ(3~4cm)の小さな丸なすで、皮が薄く歯ざわりが良いのが特徴。

このなすのルーツには諸説あり、新潟の品種「巾着なす」に近いDNAを持つことから、越後と米沢の歴史的つながりも感じられます。

なすの紫色の成分には、コレステロールを下げるナスニンや、利尿作用のあるカリウム、抗酸化力を持つアントシアニンな

どが含まれ、美容と健康にも良し。

その美しい瑠璃色のなすのパリッとした食感が、夏の食卓を彩ります。

 

夏限定のなす漬け、お土産にもよろこばれること間違いなし。 米沢の“夏の味”を、ぜひご家族やお友だちにもどうぞ!

なす

画像で使用している容器は、梅酒でも仕込めるような大きなものですが、通常店頭などで販売されているのは15~20粒ほどが漬けられるビンが一般的です。

 

 

「山形のだし」なす漬けだけじゃない、おうちでも作れる山形の夏ごはん

「山形のだし」は作るの簡単!夏の味覚、刻んで混ぜるだけ

だし

山形県の夏の郷土料理「だし」は、たくさんの夏野菜を細かく刻んで作る、さっぱりした漬物のような一品です。

昔から農作業の合間にサッと作れる料理として親しまれてきました。名前の由来は、

「出汁のように他の食材を引き立てる」からとか、

「包丁で細かく切って“出す”から」とか、

「切って味付けしてすぐ食卓に出す」から、など諸説あります。

近年テレビ番組などで取り上げられる機会が増え、山形の『だし』としてスーパーなどで目にする機会も増えました。

 

なすときゅうりで『山形のだし』を簡単に作るレシピ

きゅうり、なす、みょうが、大葉、オクラ、ねぎ、しょうが…とにかく夏野菜を細かく刻んで、サッと混ぜるだけ!

調味料は醤油かだし醤油をかけていただきます。

米沢では『うまいたれ』が一押し!

 

すべてみじん切りにして大きさを揃えるのがポイント。だいたい0.5〜1cmくらいです。

ネバネバのオクラや切り昆布・刻み昆布を入れると、つるっと食べやすくて食欲がない日にもぴったり。

食欲が落ちる暑い夏でも、さっぱり食べやすくて栄養満点です。

だしの2つの美味しい食べ方

【食べる直前に味付けするタイプ】

切って混ぜたらすぐに醤油などをかけて食べる新鮮スタイル。

【あらかじめ味をつけて冷やすタイプ】

混ぜた材料に味をつけてなじませ冷やしてから食べるスタイル。

 

お好みですが、暑い夏はキンキンに冷やすと美味しいですね。

どちらにしても夏野菜の美味しさを思い思いに味わう郷土料理。

ぜひご家庭でも作ってみませんか?

※参考 農林水産省 うちの郷土料理

 

ごはんの上にオン!

米沢市のだし醤油『うまいたれ』をかけて、さっぱりといただきます。

 

 

漬物はおいしいだけじゃない、季節を感じる郷土の知恵

米沢の漬物は、どれも“暮らしの中から生まれた知恵”と“季節の恵み”が詰まったものばかり。

その土地でしか育たない野菜、家ごとに違う味、そして今も大切に受け継がれている食文化。

旅先で味わっても、おうちで再現しても、きっと心に残るはず。
今年の夏は、米沢の薄皮丸なす漬けで「パリッ」と「さっぱり」を体験してみませんか?

 

米沢のなす漬けをふるさと納税で味わう

この記事に関するお問い合わせ先

企画調整部魅力推進課(市役所3階4番窓口)
(魅力発信担当、デジタル改革推進担当、地域資源向上担当)
〒992-8501 山形県米沢市金池五丁目2番25号
電話:0238-22-5111 ファックス:0238-22-0498
お問い合わせフォーム