ごはんが止まらない!米沢で無限漬物~米沢土産に~東北・山形の発酵食文化

更新日:2025年06月16日

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山形の夏を瓶に閉じ込めて

~置賜伝統野菜「薄皮丸ナス漬け」~

丸なす漬け

パリッ、とひと口。

その瞬間、山形・米沢の夏の風景が広がります。

地元で愛され続ける伝統野菜「薄皮丸ナス」は、手のひらにのるほど小さく、皮がとても薄いのが特徴。特製の漬け汁で一晩漬けただけで、驚くほど軽やかな食感と爽やかな風味が生まれます。

米沢では、夏になると各家庭でこのナス漬けを仕込むのが恒例行事。大葉や唐辛子と一緒に漬け込まれた味わいは、ご飯にもお酒にもぴったりで、食卓が一気に夏色に染まります。

皮が厚めの長ナスは「ぎゅぎゅ」とした食感ですが、薄皮丸なすは「パリッ」と歯切れよく、あっさり軽やか。ナス漬けが苦手だった人も、「これなら好き!」と虜になることも。

ナスの重みだけで漬ける

ちょっと不思議な米沢流

「漬物=重石をのせる」って思ってませんか? でも米沢のナス漬けはちょっと違います。

ナスをぎゅうぎゅうにガラス瓶へ詰め、塩・砂糖・ミョウバンで煮た漬け汁を注ぐだけ。
重石は使いません。ナスの重みだけでゆっくり漬かるんです。

大葉や唐辛子を一緒に入れれば、より風味豊かに仕上がります。

家庭ごとに味がちょっとずつ違うのも、また魅力。ご飯のおかずにもお酒のつまみにもぴったりで、夏の米沢の定番です。

「薄皮丸ナス」は夏バテ予防にもなる

「薄皮丸ナス」は一口サイズ(3~4cm)の小さな丸ナスで、皮が薄く歯ざわりが良いのが特徴。

このナスのルーツには諸説あり、新潟の品種「巾着なす」に近いDNAを持つことから、越後と米沢の歴史的つながりも感じられます。

ナスの紫色の成分には、コレステロールを下げるナスニンや、利尿作用のあるカリウム、抗酸化力を持つアントシアニンなどが含まれ、美容と健康にも◎。

その美しい瑠璃色のナスのパリッとした食感が、夏の食卓を彩ります。

地元の夏限定の味なので、お土産にもよろこばれること間違いなし。 米沢の“夏の味”を、ぜひご家族やお友だちにもどうぞ!

なす

画像で使用している容器は、梅酒でも仕込めるような大きなものですが、通常店頭などで販売されているのは15~20粒ほどが漬けられるビンが一般的です。

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薄皮丸なす漬けを探してみる👀

 

 

おうちでも作れる、山形の夏ごはん

―刻んで混ぜるだけ「だし」―

だし

山形県米沢市の夏の郷土料理「だし」は、たくさんの夏野菜を細かく刻んで作る、さっぱりした漬物のような一品です。

昔から農作業の合間にサッと作れる料理として親しまれてきました。名前の由来は、

「出汁のように他の食材を引き立てる」からとか、

「包丁で細かく切って“出す”から」とか、

「切って味付けしてすぐ食卓に出す」から、など諸説あります。

近年テレビ番組などで取り上げられる機会が増え、山形の『だし』としてスーパーなどで目にする機会も増えました。

『だし』は簡単に作れる

きゅうり、なす、みょうが、大葉、オクラ、ねぎ、しょうが…とにかく夏野菜を細かく刻んで、さっと混ぜるだけ!

すべてみじん切りにして大きさを揃えるのがポイント。だいたい0.5〜1cmくらいです。

ネバネバのオクラや昆布を入れると、つるっと食べやすくて食欲がない日にもぴったり。

食欲が落ちる暑い夏でも、さっぱり食べやすくて栄養満点です。

2つの美味しい食べ方

【食べる直前に味付けするタイプ】

切って混ぜたらすぐに醤油などをかけて食べる新鮮スタイル。

【あらかじめ味をつけて冷やすタイプ】

混ぜた材料に味をつけてなじませ冷やしてから食べるスタイル。

 

お好みですが、暑い夏はキンキンに冷やすと美味しいですね。

どちらにしても夏野菜の美味しさを思い思いに味わう郷土料理。

ぜひご家庭でも作ってみませんか?

※参考 農林水産省 うちの郷土料理

発酵パワーで元気!―東北の知恵「三五八漬け」―

「三五八(さごはち)漬け」って聞いたことありますか?

これは、米・麹・塩を3:5:8の割合で混ぜた“漬け床”で野菜を漬け込む、東北の伝統的な発酵漬物。

ごはんの甘みがふわっと広がり、まろやかでやさしい味わいに。

塩麹と似た発酵食品なので、腸内環境にも◎。

乳酸菌や酵素たっぷりで、食べるだけで体もよろこぶ!

簡単に作れて、冷蔵庫にある野菜でパパっと仕込めるのも魅力です。

雪の下で育つ、幻の冬野菜「雪菜」

 「雪菜」は、全国でも珍しい雪の中で育つ軟白野菜です。

 そのルーツは、雪国での生鮮野菜の確保のために奨励した上杉鷹山公の時代にまでさかのぼるといわれています。雪菜は従来「かぶのとう」の部分で、そもそもは米沢市上長井地区特産の「遠山かぶ」の“とう(花茎)”を食していました。

現在のものは、越後から伝えられた長岡菜との自然交雑から選抜育成したものと言われ、雪との関わりが深いその栽培法から「雪菜」という名称がつけられたものと考えられています。

大自然が育み、厳しい冬を旬とする伝統の野菜「雪菜」には、雪と共に生活する先人の知恵と、雪の中で伸びる強靭な生命力が宿っています。

先人の知恵が詰まった季節限定のお漬物「ふすべ漬け」

雪菜には、私たちに不足しがちな食物繊維や無機質(カリウム、リン等)、ビタミンCが多く含まれています。野菜が不足しがちな真冬の栄養素の供給源として、昔から貴重がられてきました。 生の雪菜は、味にくせがなくセロリに似ていますので、サラダとしても食べることができます。

このように、雪菜には冬期間の栄養供給源という特徴がありますが、雪菜の特徴といえば、やはり、ふすべることによって出る独特の辛味でしょう。米沢地方の方言で湯通しすることを「ふすべる」と言います。雪菜は「ふすべる」と葉わさびや辛子とは違った独特の辛味があり、歯触りもシャキシャキした感じになります。

おいしいだけじゃない、季節を感じる郷土の知恵

米沢の漬物は、どれも“暮らしの中から生まれた知恵”と“季節の恵み”が詰まったものばかり。

その土地でしか育たない野菜、家ごとに違う味、そして今も大切に受け継がれている食文化。

旅先で味わっても、おうちで再現しても、きっと心に残るはず。
今年の夏は、米沢の「パリッ」と「さっぱり」を体験してみませんか?

ふるさと納税で米沢の漬物を味わう

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