令和8年6月 藩校興譲館創立250年記念式典祝辞
本日は、藩校興譲館創立250年記念式典が盛大に開催されますことをお慶び申し上げます。また、本日お集まりの校長先生をはじめとする教職員の皆様、諸先輩方、そして長年にわたり米沢興譲館の発展と教育活動を温かく支えてこられた同窓会ならびに地域の皆様に、心からお祝いを申し上げます。これまでの多大なるご尽力に対し、深く敬意と感謝の意を表します。
興譲館は、安永五年(一七七六年)、米沢藩九代藩主・上杉鷹山公によって、藩の再生と未来を担う人材を育成するために再興された、わが国屈指の伝統校です。
鷹山公の師である儒学者・細井平洲先生が命名した「興譲館」。譲(ゆずる)を興(おこ)す、と書く「興譲」とは、謙虚な心で他者を尊重し、自己を磨きながら「世のために尽くす」という生き方であります。
「興譲の精神」のもと、この学び舎から、多くの有為な人材が輩出されてきました。明治以降の近現代においても、近代建築のパイオニアである伊藤忠太博士、三井財閥を牽引し、日本銀行総裁・大蔵大臣を歴任した池田成彬(しげあき)氏、日本民法学の父とされた我妻栄博士、最近では東京大学副学長、日本経済学会会長の星武雄・東大教授・・・数多くの卒業生が政治、経済、学術、文化など、あらゆる分野で目覚ましい活躍を遂げてこられました。
本日ご列席の皆様をはじめ、諸先輩方が築き上げてこられたこの輝かしい足跡は、郷土の大きな誇りであります。
現在、私たちは急激な社会の変化や、予測困難な課題が山積する時代を生きています。しかし、こうした時代だからこそ、「興譲の精神」が、これからの未来を切り拓くために強く求められていると確信しております。
今を生きる若者たち、子供たちが、250年の伝統を受け継ぎ、時代に合わせ高い水準の教育環境を整えることは、私たちの使命です。
こうした観点から、米沢市は米沢興譲館高校。米沢東高校を軸とした、中学・高校の県立の一貫教育学校構想を打ち出しました。興譲館高校・同窓会はじめとする関係団体の皆様と一丸となって、要望活動を進めております。
名門・興譲館が名門であり続けるために、また、米沢・置賜が発展を続けるために、中高一貫の教育による興譲館の再生が必要です。簡単な道でありません。だからこそ、志を持って、決意をもって、進めます。皆様のご指導、ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
結びに興譲館高等学校のますますのご発展と、本日ご列席の皆様のご健勝を心からご祈念申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。
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更新日:2026年06月22日