悪臭問題特別委員会 平成23年度活動の記録
平成24年3月23日の活動
本会議最終日に、これまでの特別委員会の活動を総括し、悪臭問題特別委員会委員長が委員長報告を行いました。
悪臭問題の解決に向け、今後ともあきらめることなく着実に活動してまいります。
平成24年3月19日の活動
主な内容
3月定例会において開催された特別委員会では、堆肥製造事業者を参考人として召致しました。一連の悪臭問題に関し、議会の立場から悪臭防止対策等について、地方自治法第100条の2の規定に基づき、専門家に調査を委託し、専門的見地から助言を得るための調査を実施することに対し、理解と協力を求めました。
また、当局から養豚事業者より提出された改善計画について報告がありました。その改善計画は、今年、4月1日から、二階建て豚舎での交配を中止し、平成25年3月までに二階建て豚舎での生産を完全に終了し、これによって、農場全体の飼育頭数を約6,500頭から約3,500頭へ生産規模を縮小し、発生臭気の総量を相当程度縮小させたいとするものでした。
これに対し、委員より、米沢食肉公社が受ける影響について質疑があり、当局から当該事業者の取扱高等における減少分として、その概算が示されました。
また、本市農業の重要分野である畜産振興の観点から、当該事業者の今後の将来的な展望や移転の取組みなどについて質疑があるとともに、食肉公社への支援方について要望があるほか、悪臭防止法の2号規制基準に対する考え方について質疑がありました。
当局からの報告事項
- 悪臭苦情件数等について
- 養豚事業所の減臭対策について
堆肥製造事業所からの説明
-説明を求める事項ー
- 臭気低減のため発酵状態をより良くするための努力を図るとの回答があったが、その具体的な内容について
- コンサルタントによる臭気及び堆肥製造に関する調査の受け入れについて
- 自動撹拌装置または二段階脱臭装置に対する考え方等について
平成24年2月9日の活動
当局からの報告事項
- 原因事業所に対する指導状況について
- 悪臭原因事業所の臭気対策等に関する調査の委託について
平成24年1月26日の活動
当局からの報告事項
- 悪臭苦情件数等について
- 原因事業所に対する指導状況について
平成23年12月16日の活動
主な内容
12月定例会において開催された特別委員会では、堆肥製造事業者を参考人として召致しました。
このたびの委員会でも、9月定例会と同様に堆肥製造事業者にはあらかじめ質問状(上記内容)を送付し、委員会においてその回答を求めました。
前回の委員会において、事業者から移転については、「莫大な移転費用及び営業損失が発生することが明白であることから現状において、移転は困難である。」との回答がなされたことを受け、このたびは、移転する場合に想定される費用とその積算根拠を示すよう求めました。事業者からは、具体的な移転地を選定した上での試算ではないとしながらも、土地購入費用、造成工事費用、開発許可申請費用、建築工事費用、設備関係、その他工事費用、施設解体撤去費用等についてその概算金額が示され、その結果において多額の費用を必要とすることなどから、移転については困難とする回答が示されました。
委員からは、回答書の一部に誠意が感じられない部分があること。また、協定内容についても遵守されていない現状があることなどに対し、企業姿勢やその対応についてただされました。




平成23年11月14日の活動
委員構成の変更に伴う新たな委員の紹介
当局からの報告
- 悪臭苦情件数等について
- 両事業所に関わる融資制度と補助メニュー等について
- 悪臭苦情件数等について
主な内容
11月2日に養豚事業者を原因企業とする悪臭苦情が集中して寄せられたとの報告がありました。
これに対し委員より、悪臭苦情が集中するような場合は、なんらかの原因があるはずであり、その原因の追究をすべきでないか。また、悪臭苦情が集中した場合は、立ち入り調査を速やかに実施すべきでないか、その際には作業日誌の提示などを求めてはどうかなどの質疑要望がありました。
このほか、企業が移転するとした場合、国・県・市の補助メニューや融資制度について当局より報告がありました。
会議終了後、12月定例会では再度、堆肥製造事業者を参考人として委員会に呼ぶことを確認。
先の9月定例会における回答を踏まえ以下の内容について、再度、質問を行なうこととしました。
- 移転について
「莫大な移転費用及び営業損失が発生することが明白であることから現状において、移転は困難である。」との回答がありましたが、移転するとした場合に想定される費用とその積算根拠をお示しいただきたい。 - 現在、稼動中の脱臭装置について
脱臭機能の低下は見られないとする回答がありましたが、いまだに強い悪臭が発生している事実をみれば、現状の脱臭装置が万全に機能しているとはいえないのでないか。
脱臭装置を増設してもその効果については、大幅な改善は期待できないとするにおい・かおり環境協会の見解が示されていますが、そのことについて、貴社のお考えをお聞かせ願いたい。 - におい対策に係る見解について
発生した悪臭を処理する方法よりも、悪臭を発生させないようなシステム(原材料や堆肥の製造工程の見直し、自動攪拌装置導入等)を構築したほうが現施設におけるにおい対策には効果的と考える。
これまで、他所の堆肥化施設を視察されたとのことであるが、具体的な視察先とそれにより得た所見を踏まえ、あらためてそのことに対する貴社の見解をお聞かせ願いたい。 - 嫌気性発酵の必要性について
嫌気性発酵ではより強い悪臭を発生するものと思われ、多くの堆肥化施設では、積極的に好気性発酵を促進するような堆肥づくりをしています。嫌気性発酵を必要とする理由と嫌気性発酵を取り入れているメリットについてお聞かせ願いたい。 - 大字南原石垣町と貴社との環境保全協定について
地元住民と当該事業所において、平成13年12月11日に締結された環境保全協定書の第4条(苦情処理)及び第5条(損害賠償)について、その責務が履行されていないと考えているが、そのことについて貴社の見解をお聞かせ願いたい。 - 原料の搬入量と堆肥の搬出について
原料の搬入量について平成20年度と平成21年度では、6,200トンの差があるものの出荷製品量は過去3ヵ年とも同量の4,300トンとなっている。このことについて説明願いたい。
また、現施設の処理能力と今後の原料の搬入計画についてもお聞かせ願いたい。
さらに、堆肥の搬出に関し、堆肥の自社使用分はどれほどなのか。さらに製品の出荷先についてお教え願いたい。
平成23年10月27日の活動
当局からの報告
- 悪臭苦情件数等について
- におい・かおり環境協会による現地検証等結果報告について
- 臭気指数等測定結果について
などについて説明を受け、質疑がなされました。
その後、12月定例会において、参考人を招致することや再度質問状を送付することについて確認。
平成23年9月26日の活動
9月定例会において開催された特別委員会では、養豚事業者、堆肥製造事業者の両事業者を参考人として召致しました。
このたびの悪臭問題特別委員会では、両事業者に対しあらかじめ質問状を作成し、委員会においてその回答を報告するよう求めました。質問状では、地元住民の「この問題の解決には移転するほか方法がなく、早期の移転を強く求める」とする当委員会への強い要望を受け、両事業者に対し質問事項の第一番目に「移転について」事業者の見解をただす質問状を作成し、その回答を求めました。
堆肥製造事業者においては、莫大な投資をして脱臭装置を設置した経緯もあり、移転となれば、さらに莫大な移転費用、営業損失が発生するため移転は困難とする回答がありました。
一方の養豚事業者については、移転に関わり、土地の取得費用、造成費、施設の建設費、現状の建物の取り壊し費用など試算の上、経営上の問題、養豚を行うために適切な用地(飲用水の確保、排水が容易、3ヘクタール程度の面積)の確保、農場で働く労働者の雇用の問題などがあり、現状での移転は難しいとの回答がありました。
ただし、移転が最善の方法であるとした場合、移転に向けての検討の場を設けていただければ、当事者として真摯に協力する旨の申し出がありました。
当日の委員会は、地元住民の方が大勢、傍聴されました。このことは依然として地元住民が悪臭に苦しめられていることの表れであり、委員からは悪臭問題の早期解決に向け、質問事項に沿って、より踏み込んだ質問が活発になされました。
堆肥製造事業者への質問事項
- 移転について
移転することはできないか。できないとすればその原因、理由について - 施設の老朽化も見受けられるが、今後の会社としての方針について
- 現在、運転している脱臭装置について
- 脱臭機能の低下は見られないか。
- 十分な脱臭効果を得るためには、薬液との接触時間が短いのではないかと考えるがどうか。
- 今後、増設する予定の二段階脱臭装置について
- そもそも、その効果は期待できるのか。
- 脱臭装置の設置前に効果を検証する方法はあるのか。
- 堆肥の製造工程について
- 堆肥の製造工程に問題があると思われるが、これを見直すことはしないか。
- 悪臭の発生源となる嫌気性発酵を必要とする理由はなにか。
- 好気性発酵を促進するために自動かくはん装置を導入する気はないか。
- 原料の搬入量、搬出量、受け入れている残渣食品等の廃棄物の種類及び数量について、概ね3ヵ年分のデータを示すこと。
- 貴社に対し、地元住民は不信感を持っているが、地元住民に対するこれまでの対応や今後のかかわり方を企業としてどのように考えているか。

養豚事業者への質問事項
- 施設の老朽化も見受けられるが、建て替えや移転等は検討しているか。
- 特に移転について、できないとすればその要因や理由はなにか。
- 現状の脱臭装置について
におい・かおり環境協会による指導内容について、どのような見解を持っているか。 - においの総体的な減臭をはかるため、においの発生源となる豚の飼育頭数を減らすことはできないか。
- 豚舎の清掃状況は以前と比較してどうか。
豚舎の臭気減臭のためには、さらなる清掃の徹底が必要と考えるがどうか。 - 豚舎の排気口からのアンモニア対策として水処理をしているが、かける水をミスト状にすれば、アンモニアの吸着効果が高まると思われるが、どうか。
- 縦型密閉コンポストへ糞が投入される際、上部蓋が開放され、非常に強い臭気が一時的に大量に放出されると思われるが、その対策を講じる必要はないか。

平成23年8月25日の活動
当局からの報告事項
臭気モニタリングの結果、臭気指数の分析結果、特定物質の悪臭濃度測定結果について報告を受けました。会議のなかで、臭気モニターについて、悪臭被害の実態をより的確に判断するため、南原地区のモニターを増員すべきでないかとして要望がなされました。
また、9月定例会において両事業者を参考人招致することとしているが、このたびは、あらかじめ質問事項を整理の上、質問状を作成し両事業者に事前に通知し委員会当日に回答を得ることを委員間で確認。質問の内容については、9月定例会初日に打ち合わせをすることとした。
同日午後1時~
本市の重要課題である悪臭問題について、 悪臭問題特別委員会からの呼びかけにより、におい・かおり環境協会会長岩崎好陽氏を講師としてお招きし、議長主催の議員研修会を開催。当日は、市当局、置賜総合支庁環境課職員も参加を願いました。
講演では、臭気成分について、養豚事業者の脱臭装置について、臭気排出強度(OER)の考え方についてなど説明を受けるほか、発生したにおいに対して対策をとるよりも、においをださない仕組み、取組みをすることのほうが効果的であること。また、堆肥製造事業所について、堆肥の完熟化には空気との接触が大事な要素であることから、攪拌工程では、スクープ式攪拌装置の導入など検討すべきでないかなど、専門的知見に基づく内容で今後、特別委員会として活動していく上で大変参考となりました。


平成23年7月13日の活動
南原地区自然環境保全推進協議会の呼びかけにより、南原コミュニティセンターにおいて、「悪臭問題に関する懇談会」が開催されました。
南原地区自然環境保全推進協議会からは、会長以下12名、本市選出の県議会議員2名、市議会悪臭問題特別委員8名、県当局からは置賜総合支庁環境課長、廃棄物対策専門員の2名、市当局からは市民環境部長、環境生活課長ほか3名。議会事務局担当書記、南原コミセン事務局2名の総勢33名が一堂に会して悪臭問題について懇談会を行いました。

挨拶をする我妻委員長
懇談会の開催にあたり、委員長から、今後の定例会において開催される悪臭問題特別委員会へは、原因事業者2社に対して参考人招致をし、悪臭問題の解決に向けて直接意見を述べていくこと。また、県当局に対し、本市選出県議議会議員、悪臭問題特別委員、県当局と市当局の四者による協議の場を設置するよう求めてまいりたいとして挨拶がありました。

挨拶をする南原自然保全推進協議会 野原会長

移転しかないと訴える地元住民
会長をはじめ地元住民からは、原因事業者が出す悪臭が法的な基準を下回っているとしても、当たり前の生活をおくることができない現状を強いられているという、依然として悪臭被害に苦しむ実態が報告されました。 また、悪臭を放つ事業者が法で守られ、住民に我慢を求めるということは納得ができない。法の改正を求めるくらいのことをしてほしいとする意見や悪臭問題を完全解決する手段は原因事業者に移転してもらうしか方法がなく、地元でもその実現に向けて署名活動も視野に入れて活動していくので、行政にも移転実現のための方策を検討して欲しいとの要望がなされました。
平成23年6月27日の活動
養豚事業所、堆肥製造事業所について現地視察。
悪臭問題特別委員会のメンバーも一部入れ替えがあり、全委員が共通認識をもって悪臭対策にあたっていく必要があることから、あらためて現地視察を行いました。
当日は、あいにくの雨模様でしたが、事業所では委員から様々な質問や意見が出されました。
当局からの報告事項
- 農林課職員自己紹介
- (仮称)悪臭問題対策会議の設置について
委員長からの要請として、7月13日に南原コミュニティセンターにおいて、南原自然環境保全推進協議会主催により開催される悪臭問題に関する懇談会の案内が委員長宛に届いており、各委員に出席を求めました。
また、今後の方針等について打ち合わせを行い、堆肥製造事業所の先進地視察やにおいの専門家を招いての研修会の実施。次回定例会には、両事業者を参考人として招致することについて確認を行いました。
特別委員会としてできることを着実に行い、悪臭問題の解決に向け今後とも尽力してまいります。
養豚事業所

我妻委員長より、悪臭問題特別委員会を代表し、あいさつを行う。

豚を病気から守るため、事業所が用意した防疫服や軍手、長靴を着用。

脱臭装置の機能と効果について、確認を行う。

脱臭装置の一部

井戸水をくみ上げ散水1

井戸水をくみ上げ散水2

環境生活課職員がアンモニア検知管にてアンモニア濃度を測定

アンモニア検知管

縦型密閉コンポスト

縦型密閉コンポスト上部

豚舎内部を視察
堆肥製造事業所

堆肥製造事業所

内部の様子

煙突から排気されている臭気と同様のものがでている

臭気をチェックする委員

臭気をチェックする委員

堆肥製造事業所の視察。山形県置賜総合支庁保健福祉環境部環境課、環境課長、廃棄物対策専門員も視察に参加していただく。

視察終了後、委員会を再開
平成23年6月2日の活動
当局からの報告
本市の悪臭問題について
主な内容
新たなメンバーを加え、悪臭問題特別委員会を再始動。
活動を再開するにあたり、これまでの経緯を踏まえ、
- 悪臭防止法について、
- 本市における悪臭苦情の現状と対応について
- 特定悪臭物質
- 本市における規制地域と規制基準について
- 悪臭苦情件数
などについてあらためて説明を受けた。
その後、当局を交え、悪臭問題特別委員会の新旧委員で引継ぎをするとともに、今後の委員会の方針や、具体的な活動内容などについて意見がなされ、今後とも積極的に活動していく旨を確認。
この記事に関するお問い合わせ先
(総務担当、議事調査担当)
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電話:0238-22-5111 ファックス:0238-24-8765
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更新日:2024年03月29日