学生と地域でつくる夏イベント!新幹線をおもてなしの花でお出迎え
学園都市という一面も持つ米沢市では、多くの学生が紅花に関する活動に参加しています。
探求学習のテーマに選んでイベント企画や商品開発をする高校生がいたり、地元の方と共に紅花畑で作業する大学生がいたりとユニークな取り組みがたくさん!
こんなに多くの若者が紅花に関わっているのは、学園都市・米沢ならではの魅力です。
━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
- 伝統の赤を染める花 ~現代まで歩み~
- 若者に届け! ~紅花プロジェクトの挑戦~
- 地域一丸で取り組む! 紅花振興の活動
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伝統の赤を染める花 ~現代まで歩み~
夏に咲く鮮やかな黄色
紅花は、キク科ベニバナ属に属する植物です。
古名では「末摘花(すえつむはな)」や「久礼奈為(くれない)」「紅藍(べにあい)」などと呼ばれます。
花の大きさは3〜4cmほどで、草丈は80〜100cmに成長します。
紅花の花言葉には「特別な人」「愛する人」「情熱」「包容力」があり、その鮮やかな花色がこれらの意味を象徴しています。
7月の梅雨の時期から梅雨明けにかけて、鮮黄色から紅黄色の花を咲かせます。
昔は代表的な染料植物として京染めなどに使われました。
紅花の歴史 ‐衰退と復興‐
<江戸~明治> 最盛期と衰退する紅花
米沢の紅花は、江戸時代に山上地区で盛んに栽培されていました。栽培された紅花は藩が買い上げ、京都周辺へ送られます。紅花は鮮やかな赤を表現できる唯一の染料として重宝されていたのです。
しかし明治期に入ると、染めやすい化学染料が普及しだします。それに打撃を受けた紅花産業は急速に衰退し、栽培・染めの技術共に途絶えてしまいました。
<昭和~現代> よみがえる紅花
しばらく経ち、昭和26年になると、市内中学校の理科教師が独自に紅花染めの研究を始めました。このことが、紅花栽培復活と米沢で初めて紅花染めを行う契機となったのです。
賛同した織物会社が、米沢産紅花での紅花染めとその商品化に尽力、昭和40年に米沢織に紅花染めを活かした「紅花紬」を発表しました。そのほか、山形県紅花生産組合連合会が組織されるなど県全体でも再び盛り上がりを見せます。
その後、昭和57年に県の花に制定、平成31年に日本農業遺産に認定と復興を果たし、令和3年には世界農業遺産にすべく申請しています。
現在では、本物志向の染物業者や化粧品業者、草木染めの愛好者等の需要に応じた生産が行われ、米沢織や食品などに活用されています。
現在は山形県の花として定められ、親しまれています。
若者に届け! ~紅花プロジェクトの挑戦~
「最上川源流よねざわ紅花プロジェクト」のスタート!
令和4年に、地元住民や市内の学生、米沢市などが協力して「最上川源流よねざわ紅花プロジェクト推進協議会」を立ち上げました。
この協議会は、令和3年に世界農業遺産への申請を行った「最上川流域の紅花システム」の遺産認定を目指しています。
紅花で地域活性化を推進!
プロジェクトでは、紅花の栽培面積や収穫量の増加にとどまらず、様々な活用方法を見出すことで消費を促し、紅花を用いた新たな経済サイクルを確立して地域を活性化させることが目的です。そのために、教育や観光といった分野を越えて一体的に活動しています。
市内外に「米沢の紅花」の魅力を発信しながら、お祭りの開催、学校教育への導入、商品開発などを行い、紅花を活用した地域づくりを進めています。
最上川源流よねざわ紅花まつり
プロジェクトの取組の一つとして、7月1日から30日までの1か月間にわたり「よねざわ紅花まつり」が開催され、さまざまなイベントが楽しめます。
令和7年の実施内容
「よねざわ紅花シンポジウム」で、紅花に関する活動事例紹介やトークディスカッションを皮切りに、市内の観光施設等で紅花アレンジメントを展示します。7月中旬には、各コミュニティセンターで紅花関連の体験イベントが多く開催される予定です。
また「米沢市上杉博物館企画展:藍のものがたり紅花のものがたり」や「米沢繊維協議会:米沢織きものグランプリ」との連携によって、米沢ならではの魅力的な企画が充実しています。
これらのイベントを通じて、紅花の歴史と魅力を市内外に広く紹介し、若い世代への継承や地域社会・経済の活性化を目指しています。
米沢に咲く美しい紅花の魅力を知りに、ぜひ足を運んでみませんか?
地域一丸で取り組む! ~紅花振興の活動~
1.新幹線を紅花でお出迎え!
山形を訪れるみなさんを温かく迎えるため、地域の人々や学生たちが協力して紅花を育てています。
7月になると紅花が満開になって、新幹線からの眺めが鮮やかに変わる瞬間を楽しむことができます!
山形新幹線が美しい紅花畑を走り抜ける唯一のスポットとして、訪れる人を歓迎しているんです!
紅花畑のオーナー制
山形新幹線沿線で、毎年「紅花畑のオーナー」を募集しています。地元の紅花生産者のサポートを受けながら、「米沢の紅花を広めたい!」「育ててみたい!」「紅花を使って何かを作ってみたい!」という熱意を持つ人たちがオーナーとなり、紅花の魅力を広めています。
紅花畑 × 新幹線 × 紅花小町 撮影会
紅花×山形新幹線 とっておきの紅花フォトスポットで写真撮影会を行っています。
2.学校で学ぶ紅花の魅力!
まずは市民に紅花のことを知ってもらい、その歴史と文化を未来へと受け継いでいくために、小学校でユニークな授業が行われています。
子どもたちは、紅花の歴史を学ぶだけでなく、種植えから紅餅作り、さらには染め体験まで、総合的に紅花に触れる授業を体験しています。
べにばなかるた
紅花の魅力を幼児から小学校低学年のお子さんに楽しく学んでもらうために「べにばなかるた」が作られました。
読み札には、紅花イベントに参加した方々のアイディアや、市内小学生の体験やつぶやきが反映されています。また、絵札は市内高校生と一緒に作り上げたものです。
カルタ遊びを楽しみながら、紅花をきっかけにして、人と人との交流を深め、紅花の輪が広がっていくことを願っています。
3.美味しく食べる紅花!
紅花は見たことはあるけど、食べたことはないという人は多いのではないでしょうか。色鮮やかな花が楽しめる上、染料としても知られる紅花ですが、実は食材としても注目されています。
紅花には鉄やビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれ、これらは肌や細胞の老化を防ぐ抗酸化作用があるとされています。さまざまな料理に取り入れることができるので、美容や健康に気を使っている人には特におすすめです!
この機会に、食卓に紅花を取り入れてみてはいかがでしょうか?
紅花料理教室
紅花が食べられることをもっと多くの人に知ってもらうために、紅花料理インストラクターの指導のもとで、美味しく食べるための調理方法を学ぶことができます。
料理好きの方、美容や健康に興味がある方、ぜひ紅花を使ったユニークな料理に挑戦してみてください!
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この記事に関するお問い合わせ先
企画調整部魅力推進課(市役所3階4番窓口)
(魅力発信担当、デジタル改革推進担当、地域資源向上担当)
〒992-8501 山形県米沢市金池五丁目2番25号
電話:0238-22-5111 ファックス:0238-22-0498
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更新日:2025年08月05日