歴史の中にあるふだんの暮らし
米沢の“今”には、鷹山公の精神が息づいている
「なせば成る」で知られる上杉鷹山(ようざん)公。
米沢藩の財政を立て直し、人々の暮らしを守った江戸時代の名君として語り継がれています。でも米沢で暮らすとわかるのは、その偉人の教えが“過去の話”ではないということ。まちの空気や人々の姿勢、挑戦を応援する雰囲気のなかに、鷹山公の精神が今も静かに、でも確かに根づいていると感じられます。
歴史がただ“ある”んじゃなくて、今の考え方や生き方と、自然につながっているまち。
それが、米沢です。
歴史が“展示”じゃなく“生活の一部”になっているまち
学校やまちの中に、「なせばなる」の言葉がある
米沢の小中学校では、校内に「なせば成る」の言葉が掲げられ、地域のイベントや講演でも、鷹山公の教えがたびたび登場します。
その価値観が、まちの人の中に自然と息づいている。
歴史が“誇り”で終わらず、“行動の土台”になっている。
それが米沢の大きな特徴です。
“まちづくり”は、誰か任せじゃない
米沢では、「まちの未来」に関わる人が本当に多い。
地域のイベントは行政任せではなく、学生や若手の事業者がアイデアを持ち寄って実現することも。
「どうせ変わらない」じゃなくて、「やってみたら面白いかも」という気持ちが、根づいています。
そんな空気感は、鷹山公が残した“自助と共助の精神”の延長線上にあるように感じます。
歴史があるから、挑戦できる土壌がある
「変えていこう」が根づいているまち
歴史がある=伝統を守る、だけではありません。
むしろ米沢では、「過去の挑戦が今の土台になってるんだから、次の世代もやってみよう」という考え方の方が強く感じられます。
伝統工芸も、昔ながらの味も、**“守るために進化する”**という姿勢でアップデートされ続けています。
過去を大事にしながら、次の一歩を踏み出す。
そんなチャレンジが、米沢のあちこちで起きています。
若い人の動きも活発
市内には、小さなカフェやクラフト系のショップ、ローカルメディアを立ち上げる若者、地域資源を活かしたビジネスを始めた人など、挑戦者が増えています。
「この場所をもっと面白くしたい」
「米沢の良さを、もっと多くの人に知ってほしい」
そんな声が、まちのあちこちから聞こえてくる。
若い挑戦が自然に根づく背景には、鷹山公の精神が今も息づいているからかもしれません。
歴史と今が、分かれていない暮らし
“特別な建物”がなくても、ちゃんと歴史がある


観光地のように、きれいに整えられた古い町並みがあるわけじゃない。
でも米沢には、何百年も前から続く価値観が、今の暮らしの中にちゃんとあります。
歴史を“見る”まちじゃなくて、歴史と“生きる”まち。
それが、米沢の魅力です。
行事や文化に、今の人が関わっている
伝統的なお祭りやイベントには、年配の方だけじゃなく、学生やファミリー層も当たり前のように参加しています。
それぞれの立場でできることを持ち寄って、一緒に場をつくる。
こうした文化も、鷹山公が大切にした「みんなで支え合う」姿に重なります。
まとめ:米沢の“ふだん”は、静かに歴史とつながっている
米沢の歴史は、ガイドブックで見るような“観光名所”よりも、もっと身近なところにあります。
人の考え方や、まちの空気、日々の小さな動きの中に、鷹山公の「なせば成る」の精神がちゃんと生きています。
歴史が“ある”まちじゃなく、歴史と“ともにある”まち。
そんな米沢の暮らしに、ちょっと触れてみませんか?
更新日:2025年06月16日