創立米沢図書館碑

更新日:2024年03月29日

ページID: 5194
城下町ふらり歴史探訪

 「城下町ふらり歴史探訪」は、米沢に残る史跡などをわかりやく解説しています。
 これまで「広報よねざわ誌面」で紹介してきた記事を再編集して掲載しています。

(注意)記載内容のお問い合わせは社会教育文化課にお願いいたします。

【お問合わせ先】

米沢市教育委員会教育管理部社会教育文化課
〒992-0012 山形県米沢市金池三丁目1番14号 置賜総合文化センター1階
電話:0238-21-6111 ファックス:0238-21-6020

創立米沢図書館碑 西大通一丁目

明治42年10月開館

石の上に丸みを帯びた石碑が建っている様子を近くから撮った写真

石碑の大きさは、高さ248センチメートル、幅116センチメートル。碑文は伊佐早謙の撰で、書家の土肥博の書になります。

2階建ての建物の前に門が構えてある米沢図書館の外観白黒写真

明治42年10月に開館した財団法人米沢図書館

白の外壁であり、大きな円柱状の柱が手前側に6本並んでいる外観をした市立米沢図書館の写真

昭和29年、松が岬公園の南側に移転した市立米沢図書館

白壁で4階建てであり、広い駐車場を備えた図書館が道路沿いに建っている写真

昭和50年、置賜総合文化センターに統合した図書館

3階建てであり、茶色の外壁で大きな窓が多く使われているのが印象的な図書館の外観写真

平成28年7月新文化複合施設ナセBA内に移転

藩校興譲館の蔵書を引き継ぎ開館

 米沢図書館が最初に建てられた場所は、文殊堂の西側でした。興譲館財団より蔵書・土蔵と資金三千円が寄贈され、上杉伯爵家や市民有志からの募金で建設・整備、財団法人米沢図書館(木造2階建)として開館しました。
 当時は男女別の利用で、女性は専用の部屋や出入口を使いました。閲覧は有料で1枚1銭、7枚綴で5銭の閲覧券がありました。公共図書館が無料になるのは戦後のことです。興譲館から引き継いだ古典籍を基本蔵書とし、新たに一般書を充実させていきました。

明治44年に記念碑を建立

 開館2年目を迎え、その意義を後世に伝えるため創立記念碑が建立されました。上部の篆刻(てんこく)は上杉茂憲(もちのり)の筆で「智府」と刻まれています。また本文には図書館設立までの経緯が記され、目的を「夙夜(しゃくや)研究研徳して智を磨き、以(もっ)て国運の発展に資(し)す」と高らかに謳(うた)っています。図書館は智を磨き国に役立つ人材を育てる場所と期待されていました。その後図書館は移転しましたが、石碑は図書館が最初に建った場所と、その意義を静かに示しています。

その後米沢図書館の変遷

 昭和13年に財団から米沢市に移管、名称を「市立米沢図書館」と改称しました。そして昭和29年には松が岬公園南側に新築移転しました。
 正面はギリシャ建築風の石柱が並び、その上に桜井祐一が制作した女神像のレリーフが組み込まれ、市民を見守っていました(現在、レリーフは第一中学校校舎に利用されています)。そのモダンな外観とは裏腹に、古材等を利用した建物は傷みが激しくなり、昭和50年に置賜総合文化センターに統合移転しました。移転から40年を経て、閲覧室や駐車場の手狭さが課題となっていましたが、平成28年7月『ナセBA』が開館し、開架数15万冊の本に囲まれた市立米沢図書館が新しく生まれ変わりました。

この記事に関するお問い合わせ先

企画調整部魅力推進課(市役所3階8番窓口)
(魅力発信担当、魅力向上担当)
〒992-8501 山形県米沢市金池五丁目2番25号
電話:0238-22-5111 ファックス:0238-22-0498
お問い合わせフォーム