大滝沢不動尊

「城下町ふらり歴史探訪」は、米沢に残る史跡などをわかりやく解説しています。
これまで「広報よねざわ誌面」で紹介してきた記事を再編集して掲載しています。
大滝沢不動尊 大字関根
関根の赤石川集落の鎮守

高さ約30メートルの滝(大滝)

滝の下には、凛とした姿の不動尊

滝の水を浴びながら佇む3の石像
滝の中段にある3の不動尊
不動尊の創立由来は不詳ですが、関根の赤石川集落の鎮守として昔から信仰されてきました。滝から流れる水は集落の飲料水となり「眼病に効く」「健康に良い」とも言われています。
春の祭礼日は5月8日、秋の祭礼日は9月8日で、幟旗(のぼりばた)が立てられ、普門院の住職によるご祈祷が行われています。以前は、滝左側の山の中腹に奥宮(おくのみや)があり、そこまで登って祭礼を行っていました。現在は、危険なことから滝の下の平地で行っているようです
大滝の中段には3体の不動尊の石像が安置されています。目を凝らすと滝を流れ落ちる水の中に、その姿を見ることができます。どのようにして滝の中段まで運んだのでしょうか。地元の言い伝えによると「一体は誰々家の先祖が不動尊を深く信仰し、背負ってお運びしたもの」とのことです。もう一つは市内の信仰者が浄財を募って寄進したと伝わります。また、別の地区の家にも先祖が背負って運んだという話が残っているようです。
滝の下段のブロンズ製不動尊
昭和54年の秋、滝下段の岸に新たな不動明尊が建立されました。高さは等身を上回る2・4メートル、重さは約400キログラムに及ぶブロンズ製で、荘厳な姿で立っています。市内で食肉店を営み、すみれ荘(現在の時の宿すみれ)を開いた黄木林次郎(おおきりんじろう)氏が中心となって寄進した像です。11月8日に米沢市長や黄木氏、地元住民が参集して盛大に開眼法要が行われました。
緑鮮やかな木々に囲まれた美しい滝。その中に涼しげに佇む3体の不動尊。皆さんも探してみるのはいかがでしょうか。
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更新日:2024年10月04日