成島八幡神社

更新日:2024年03月29日

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城下町ふらり歴史探訪

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成島八幡神社 米沢市広幡町成島

戌亥の守り本尊八幡神を祀る

生い茂った木々を背に、中央には成島八幡神社の鳥居があり、その両端に立つ「成島八幡神社」と書かれたのぼり旗2本が写る写真

成島八幡神社入口

参道の両端には青々とした木々が育ち、木漏れ日が差し込みその奥に成島八幡神社が見える情景写真

成島八幡神社

 今年の干支は戌ということで、戌・亥歳生まれの守り本尊『八幡神』を祀る、成島八幡神社を訪ねてみました。
 この神社は米沢市広幡町成島の、鬼面川西岸の高台にあります。石畳の参道を登ると、杉木立の中に社殿があり、太くて古い丸柱が、この八幡宮の歴史の深さを感じさせます。
 同社には43枚の棟札(むなふだ=建物の新築や修理の際、建物名・願主・大工名・年月日などを記して棟木に打ちつけた板)が残され、同社の歴史とともに置賜地方の歴史を知るうえで貴重な資料となっています。平成2年には米沢市の文化財に指定されました。
 この内最も古い棟札は、正安2年(1300)に置賜郡の地頭、長井宗秀が宝殿などを修理した時に納めたものです。さらに貞和4年(1384)、長井時春も宝殿を修理し、棟札を納めています。
 永徳3年(1383)6月1日の棟札は、伊達宗遠が拝殿を建てた時のもので、この頃すでに米沢地方の支配者が長井氏から伊達氏に移ったことを物語る貴重なものです。また、現在の拝殿は、この時新築されたものを、さらに何度か修理してきたもので、約610年前の建物となります。
 これ以降も伊達氏、上杉氏の歴代領主によって改築・修理・屋根の葺き替えが行われ、そのつど棟札が納められ、43枚と大変多い数となりました。
 この他、同社の古い歴史を物語るものに、県の重要文化財に指定されている門神坐像(もんしんざぞう)があります。本来は川西町の成宝寺にある僧形八幡神像(そうぎょうはちまんしんぞう)と一体となるもので、鉈彫(なたぼり)の素朴な技法が見られ、平安時代後期の作と考えられています。
 この頃には置賜郡に成島荘・屋代荘・北条荘と3つの荘園ができました。成島荘は米沢盆地の南西部、ほぼ現在の米沢市と川西町の一部を範囲とする荘園で、中心地は名前のとおり、成島にあったと考えられます。
 この成島荘の鎮守として祀られ、歴代の領主によつて手厚く保護されてきた成島八幡神社は、米沢では最も古い由緒を伝える神社といえます。

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