普門院
「城下町ふらり歴史探訪」は、米沢に残る史跡などをわかりやく解説しています。
これまで「広報よねざわ誌面」で紹介してきた記事を再編集して掲載しています。
(注意)記載内容のお問い合わせは社会教育文化課にお願いいたします。
お問合わせ先
米沢市教育委員会教育管理部社会教育文化課
〒992-0012 山形県米沢市金池三丁目1番14号 置賜総合文化センター1階
電話:0238-21-6111 ファックス:0238-21-6020
普門院 米沢市大字関根13928
鷹山公と恩師細井平洲ゆかりの地 往時の面影を今に
赤門
本堂
一字一涙の碑
ふらり歴史探訪の第1回目として、最近ブームとなっている上杉鷹山に関した史跡、関根の普門院を訪ねてみました。
普門院は真言宗智山派の寺院で、山号は岩上山。上杉鷹山が恩師、細井平洲を迎えた地として知られ、昭和25年には国の史跡に指定されました。
寛政8年(1796)9月6日、鷹山は平洲の3回目の米沢来訪を、郊外の関根の地で出迎え、新築まもない普門院に案内して、旅の労をねぎらいました。
現在、休息をとった部屋や茶器・湯桶などの諸道具が当時のまま残っています。3回目の来訪は両者の再会への強い願いによって実現したもので、時に平洲69歳、鷹山46歳、十数年ぶりの対面でした。
鷹山が高齢の師をいたわりながら案内した様子は、平洲が高弟樺島石梁(かばしませきりょう=久留米藩の儒学者)に送った手紙に詳しく記されています。
この手紙が広く知れ渡り、敬師の美談とたたえられ、戦前の「修身」の教科書にも取り上げられました。
境内にある「一字一涙の碑」はこの手紙の一節を刻んだもので、大正4年に南置賜郡教育会によって建てられました。
「一字一涙」とは書簡に添えられた神保蘭室の跋文「之を読めば一字一涙、人をして慨焉(がいえん)として往日を憶わしむ」からとったものです。
最近の鷹山ブームは、バブル崩壊後の経済不況のなかで、鷹山時代の藩財政の立て直し策を学ぶといった傾向が強いようです。
しかし、経済政策面ばかりではなく、こうした鷹山と師平洲との親愛なる関係、鷹山の思想や行動を再評価することも大切なことと思われます。
新緑の季節、足をはこばれてはいかがでしょうか。
この記事に関するお問い合わせ先
企画調整部魅力推進課(市役所3階8番窓口)
(魅力発信担当、魅力向上担当)
〒992-8501 山形県米沢市金池五丁目2番25号
電話:0238-22-5111 ファックス:0238-22-0498
お問い合わせフォーム
更新日:2024年03月29日