審査の概要 平成27年6月定例会(産業建設常任委員会)
平成27年6月定例会
産業建設常任委員長報告
平成27年6月23日(開会)
平成27年6月30日(報告)
ご報告申し上げます。
去る6月11日の本会議におきまして、当委員会に付託されました案件は、議案2件、請願2件であります。
当委員会は、議会日程に従い、23日の午前9時から委員会室において、全委員出席のもと、関係部課長及び請願の紹介議員にも出席を求め、開会いたしました。
以下、審査の経過と結果についてご報告申し上げます。
なお、市道路線として認定しようとする箇所について、審査に先立ち現地調査を行ったことを申し添えます。
初めに、『議第55号 市有財産(米沢オフィス・アルカディア用地)の処分について』でありますが、本案は、米沢オフィス・アルカディアの未分譲の用地16,248.13平方メートルを、米沢市万世町片子五十五番地 村正運輸株式会社 代表取締役 村山正博氏に1億6,573万円で売却しようとするものであります。
本案に対し、委員から、この度の購入者は、当該用地に建物を建設し、企業に賃貸するということだが、借り受ける企業の現地での業務内容について質され、当局から、製品の開発業務が中心であるとの答弁がありました。
また、委員から、今回の賃貸先の使用業務内容が不適当であれば許可はおりなかったのかとの質疑があり、当局から、今回の用地のC‐6の区画は、山形大学工学部とともにサイエンスパーク構想の一角と位置づけており、売却にあたり趣旨に合うことを判断したとの答弁がありました。
さらに、委員から、米沢八幡原中核工業団地、米沢オフィス・アルカディアの分譲地に賃貸施設を建てた場合に、入居企業による制限業種の操業を防ぐ施策はあるのかとの質疑があり、当局から、建設前に建築主と協定などを結んで、賃貸であっても制限業種に該当する事業については、除外することをこれから検討したいとの答弁がありました。
本案については、全委員異議なく原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、『議第56号 市道路線の認定について』でありますが、本案は、一般申請により2路線の新規認定をしようとするものであります。
本案に対し、委員から、大字関根地内の路線の方で、現地での道路幅の実測に疑義があるとして質疑があり、当局から、事前に舗装部分と舗装されていない部分を含めて、現場の最も有効幅員の狭い部分でも四メートルの幅を確保していることを確認しており、基準に合致しているとの答弁がありました。
採決に当たっては、現地での実測に疑問を持っており反対とする意見と、当該道路は、路線全体において基準の四メートルの有効幅員を満たしているとの答弁があり賛成するとの意見に分かれたため、起立による採決を行った結果、賛成多数で、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、『請願第3号 TPP交渉に関する国会決議の順守を求める意見書提出方請願』でありますが、本請願は、TPP交渉に関する国会決議を順守することを政府に求める意見書を提出していただきたいとするものです。
審査に先立ち、紹介議員から補足説明を受け、審査に入りました。
本請願に対し、委員から、請願項目をTPP交渉における国会決議の順守に絞り、「交渉から撤退する」との文言を外すことはできないかと質され、紹介議員から交渉から撤退することを求める文言は使用せず、国会決議の順守を求める意見書にすることで良いとの答弁がありました。
さらに、請願第四号の願意も、国会決議の順守であり、政府に提出する意見書案も統一して、発議を一本化できないかとの質疑があり、紹介議員から、同じ願意の意見書になるので米沢市議会として一本の意見書にまとめることでお願いしたいとの答弁がありました。
採決に当たっては、国会決議の順守を求める意見書の提出に賛成との意見があり、全委員異議なく採択すべきものと決しました。
最後に『請願第四号 TPP(環太平洋経済連携協定)交渉における国会決議の厳守を求める意見書提出方請願』についてでありますが、本請願もTPP交渉に関する国会決議を順守することを政府に求める意見書を提出していただきたいとするものであります。
本請願に対し、委員から、TPP交渉の中での医療の分野での問題点について質され、紹介議員から、お金のない人は、保険がきかない医療分野の診療を対象とする民間の医療保険に加入することができずに、結果的に医療が十分に受けられないことで、健康保険の国民皆保険制度の一角が崩れていく懸念があるとの答弁がありました。
また、委員から、TPP交渉の中での金融の分野での問題点について質疑があり、紹介議員から、アメリカなどの銀行との競争が激化し、農業協同組合の金融部門、地方銀行、信用組合などの経営に多大な影響を与えるおそれがあるとの答弁がありました。
さらに、委員から、地方公共団体の建築部材などの調達に関しての問題点について質疑があり、紹介議員から、地元からの調達に限定することがTPPのISDS条項に違反するということで、訴訟になる恐れがあり、地元産材の調達が妨げられる心配があること。また、こうしたことから、アメリカの自治体でも、地元の林業を守るため、TPP除外条例などを定めて対抗しようとする動きがあるとの答弁がありました。
本請願については、全委員異議なく、採択すべきものと決まりました。
以上、当委員会に付託されました議案及び請願の審査の経過と結果を申し上げ、委員長報告といたします。
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更新日:2024年03月29日