父母の離婚後の子の養育について

更新日:2026年08月12日

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父母の離婚後等の子の養育に関する見直しについて

令和6年5月17日に父母が離婚した後もこどもの利益を確保するため、民法等の一部改正法が成立しました。

この法律では、父母の婚姻の有無に関わらず、こどもの養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流等に関する規定を見直すもので、令和8年4月1日に施行されます。おもな改正内容は以下のとおりです。

 

1.「親の責務等」のルールが明確になりました

このルールは、親がこどもに対して負う基本的な責任と、親同士の協議義務を定めています。

こどもの人格の尊重:こどもの年齢や成長に合わせて、心と身体が健康に育つように育てる責任があります。こどもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。

こどもの扶養:こどもを養う責任を指します。こどもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務:こどものためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。

※違反した場合、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。

【違反する行為の例】

・父母の一方が、他方への暴力、暴言、脅迫など、心身に影響を及ぼす言動や誹謗中傷をすること

・別居している親が、同居してこどもの世話をしている親の日常的な養育に、不当に干渉すること

・特段の理由がないのに、一方の親がもう一方の親に無断でこどもを遠くに引っ越しさせること

・裁判所などで決まったこどもと別居している親との交流(親子交流)を、特別な理由もなく拒否すること

・子の前で相手方の悪口を言うことなどにより、子が他方の親を拒むような状況を作ること

・合理的な理由なく学校行事への参加を拒むなど、子の状況に関する情報共有を拒むこと

※ただし、DVや虐待から逃げる等、正当な理由がある場合は、このルールに違反しません。

 

2.親権・監護等に関するルールが見直されました

・離婚後の親権について

これまで、離婚すると親権は父母のどちらか1人だけしか持てませんでした。新しいルールでは、次の2つの方法から選べるようになります。

単独親権:父母のどちらか一方だけが親権を持つ(これまでのルールと同じ)。

共同親権:父母の両方が親権を持つ。

 

・親権の決め方について

話し合いで決める:父母の話し合い(協議)で共同親権か単独親権にするかを決めます。

裁判所が決める:話し合いで決まらない場合や、親権を共同にすることでこどもに悪い影響があると裁判所が判断した場合(例:DVや虐待がある場合など)は、裁判所がこどもの利益の観点から、どちらにするかを決めます。

・親権の行使について

父母が共同親権を持つことになった場合、「すべてのことを2人で決めないといけないのか?」と心配になるかもしれません。

法務省は、単独で行使できる行為や事項として次のように示しています。

親権の行使について

日常での行為 (単独で可能)

監護(こどもの世話や教育に関する日常的なこと(例:食事や服装、遊びに行く場所、日々の勉強)は共同親権でも1人で決めることができます。

特定の重要な事項 (共同で決定)

こどもの進路、大きな手術など、こどもの将来に大きく関わることは、2人で話し合って決めることが原則です。

急迫の事情(単独で可能)

DVや虐待からの緊急避難や、急病で緊急の手術が必要な場合など、急いで対応しないとこどもの利益に悪影響がある場合、1人で判断して行動することができます。

 

※その他、具体的な内容(学校行事への参加、学校教育に関すること等)については、法務省作成のQ&A形式の解説資料(民法編)(外部リンク)をご覧ください。

 

3.養育費の支払い確保に向けて見直しがされました

こどもの生活を守るために養育費を確実に、しっかりと受け取れるように新たなルールの創設や見直しが行われました。

こどもに対する養育費の支払い義務は親の強い義務とされており、自己破産した場合でも養育費の支払い義務はなくなりません。

・「法廷養育費制度」の導入(金額を決める前の緊急対策)

離婚のときに養育費の取り決めがなかった場合でも、こどもと暮らす親が、こどもと暮らしていない親へ、離婚の日から一定期間、すぐに養育費を請求できます。

・相手のお金に関する情報を集めやすくなる(情報開示命令)

養育費や婚姻費用の分担、財産分与の話し合いや裁判の際に、裁判所は親に対して収入や財産の状況に関する情報を開示するように命令できるようになりました。

・差し押さえの手続きがスムーズになる(ワンストップ化)

養育費などに関する債権について、債務者が財産を開示しない場合に、裁判所が市区町村などに対し、債務者の給与などの情報提供を命じる特例が設けられます。これにより、情報開示手続きと差し押さえ手続きがより連携して進められ、養育費を早く、確実に受け取れるようになりました。

※法廷養育費は、父母間で取り決めるべき養育費の標準額や下限額を定める趣旨のものではありません。

※施行後に離婚した場合が対象です。

 

4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直しがされました

こどものことを最優先に、親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

・親子交流の試行的実施

家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことが出来ます。家庭裁判所はこどもの利益を最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施をうながします。

・婚姻中別居時の親子交流

こどもの利益を最優先に考えることを前提に、父母の協議で決め、決まらない場合は家庭裁判所の審判等で決めることが明確にされました。

・父母以外の親族とこどもの交流

こどもと祖父母などとの間に親子のような親しい関係があり、こどものために特に必要があるといった場合は、家庭裁判所はこどもと父母以外の親族との交流を定められるようになります。

 

【法務省・こども家庭庁作成リーフレット等】

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