令和3年12月定例会
総務文教常任委員長報告
令和3年12月10日 (開会)
令和3年12月21日 (報告)
ご報告申し上げます。
去る2日の本会議におきまして当委員会に付託されました案件は、議案21件、請願1件であります。
当委員会は、議会日程に従い、10日の午前10時から、委員会室において、全委員出席のもと、関係部課長並びに請願審査においては参考人及び紹介議員に出席を求め、開会いたしました。
以下、審査の経過と結果をご報告申し上げます。
初めに、議第72号米沢市児童会館の指定管理者の指定についてでありますが、本案は、米沢市児童会館の管理を行わせる指定管理者について、令和4年度から5年間指定しようとするものであります。
本案に対し、委員から、指定管理者公募審査結果のうち管理に係る経費の得点が0点である理由についてただされ、当局から、平成29年度から5年間の検証を行い、人件費の高騰分などの精査をしながら提示金額を設定し、応募団体の事業計画書に基づく提案金額と比べたところ提示金額との差が少なかったため、審査基準に基づく計算上0点となったものである。なお、計算上は、提案金額が提示金額を1割下回ればこの項目は満点となるとの答弁がありました。
本案については、全委員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議第73号米沢市中部コミュニティセンターの指定管理者の指定についてから議第89号米沢市南原コミュニティセンター等の指定管理者の指定についてまでの17案件は、関連がありますので一括して審査を行いました。これらは、本市のコミュニティセンター等の管理を行わせる指定管理者について、令和4年度から5年間指定しようとするものであります。
これらの議案に対し、委員から、新たに管理することとなる旧学校利用施設の利用について、利用者や地区コミュニティセンター管理運営委員会との協議の経緯はどうかとの質疑があり、当局から、利用者の利便性を図るため、施設に近いコミュニティセンターで管理ができるよう以前から交渉し、業務内容や委託料の調整も図りながら受託していただけることとなった。利用にあたっては、利用者から施設使用上の問題点などの情報をコミュニティセンターに伝えていただきながら運用していくとの答弁がありました。
また、これらの議案に関連して、委員から、旧学校利用施設が老朽化などで使用できなくなった場合、避難所機能などはどうする考えなのかとただされ、当局から、公共施設等総合管理計画の個別施設計画では、屋内運動場は、避難所機能もあることから基本的に使用できるうちは維持して使う方針だが、使用できない状況となった場合は、避難所機能をどうするかを含めて、その時点で検討しなければならないと考えているとの答弁がありました。
さらに、これらの議案に関連して、委員から、米沢市克雪プラザが本市全体の克雪・利雪に取り組む施設であれば、市を挙げた取組が必要ではないかとの質疑があり、当局から、克雪プラザでは、社会教育課とともに利雪のイベント等を行っており、市全体の利雪・雪害対策の事業面でも地域と協力しながら、全市的な展開となるよう取組を考えていきたいとの答弁がありました。
これらの議案については、全委員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議第90号米沢市営八幡原体育館等の指定管理者の指定についてでありますが、本案は、米沢市営八幡原体育館等の管理を行わせる指定管理者について、令和4年度から5年間指定しようとするものであります。
本案については、質疑もなく、意見もなく、全委員異議なく原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議第91号米沢市市民バスの設置及び管理に関する条例の一部改正についてでありますが、本案は、使用の都度支払う使用料の納付を、現金に限定せず行えるようにしようとするものであります。
本案については、質疑もなく、意見もなく、全委員異議なく原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議第92号米沢市コミュニティセンターの設置及び管理に関する条例の一部改正についてでありますが、本案は、米沢市南原コミュニティセンターの位置を変更するとともに、新たな使用料に改めるほか、規定の整備を図ろうとするものであります。
本案については、質疑もなく、意見もなく、全委員異議なく原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、請願第3号沖縄戦戦没者の遺骨等が含まれた土砂を埋め立て等に使用しないよう国に求める意見書の提出に関する請願についてでありますが、本請願は、沖縄戦戦没者の遺骨が含まれた土砂を埋め立て等に使用しないことや、戦没者の遺骨を遺族の元に返すことを求め、政府に対し意見書を提出していただきたいとするものであります。
審査に先立ち、参考人及び紹介議員から補足説明を受け、審査に入りました。
本請願に対し、委員から、この請願をこの時期に提出した理由は何かとの質疑があり、参考人から、遺骨の残る沖縄本島南部からも土砂を採掘する計画が進められており、今、これを止めないと遺骨の残る表土が壊されてしまい、遺骨を収集することができなくなることが懸念されるためであるとの答弁がありました。
また、委員から、沖縄本島南部から採取した土砂を辺野古基地建設に使用することに反対しているのかとの質疑があり、参考人から、沖縄本島南部には、遺骨がいまだ多く残っているため、その場所をそのまま保管していただきたいというもので、辺野古基地の埋め立てをやめてほしいということではなく、その土地を掘らないでほしいという意味であるとの答弁がありました。
さらに、委員から、沖縄本島南部には、土砂を供給することができる会社が十数社あるということだが、沖縄本島南部からの土砂採取計画を見直すということは、現に稼働している業者からの土砂搬出もやめるべきとの認識なのかとただされ、参考人から、既に許可を得て採取した土砂を様々な工事に利用することについては、問題ないと考えているとの答弁がありました。
また、委員から、遺骨が混ざった土砂を沖縄県内で使用している事実はあるのかとただされ、参考人から、遺骨の混じった土砂から遺骨を完全に取り除くことは困難で、あきらかに遺骨とわかるものは取り除いて、砂のようなものはそれとわからずに使われているのではないかとの答弁がありました。
採決に当たっては、沖縄県議会での遺骨収集者の発言内容の議事録には、整合のとれない発言があるようで、また、沖縄県初代県令を上杉氏が務めたことや、その後の産業交流、民間・行政との交流など、本市と沖縄県との関係を踏まえれば、限られた情報だけで、沖縄県の開発に足かせとなるような判断を本市議会が拙速に行って良いものかと考えるため、本請願を継続審査とすべきとの意見。
沖縄には、いまだ多くの遺骨が残されている。そこに工事車両が入って表土に手を加えることは、遺族の気持ちになれば、受け入れられない。一日も早く戦没者の遺骨を遺族の元に返す取組が何よりも重要であり、そうした人道的観点からも、本請願を採択すべきとの意見に分かれたため、継続審査について起立採決を行ったところ、可否同数でありましたので、米沢市議会委員会条例第17条の規定により、委員長において、継続審査は否決と決しました。改めて本請願について起立採決を行ったところ、可否同数でありましたので、米沢市議会委員会条例第17条の規定により、委員長において、本請願は採択すべきものと決しました。
以上、当委員会に付託されました議案21件、請願1件の審査の経過と結果を申し上げ、委員長報告といたします。