(令和2年6月10日更新)
近年頻発している地震や風水害などの災害により、避難所に避難しなければならない状況がいつ起こるかわかりません。
新型コロナウイルス感染症が収束していない状況で、災害が発生し避難所が開設される場合、「三密(密閉・密集・密接)」の環境が生じやすく、今までどおりに行動すると感染のリスクが高まってしまいます。
感染症対策の正しい知識がないまま避難したり、感染を恐れるあまり必要な避難をしなかったりすると、自分だけではなく、周りの人の命も危険にさらしてしまうおそれがあります。
そのため、市民の皆さんにお願いしたいのは、一人ひとりが自分の状況を考え、「自分の命は自分で守る」という意識を持ち、適切な避難行動をとっていただくことです。
災害の発生する前に、平時からの事前準備及び災害時の行動について確認しましょう。
自分の住んでいる場所が危険かどうか確認する
市内全域に避難勧告が発令されても、市の避難所に約81,000人の市民全員が避難することはできません。
避難とは「難」を「避ける」こと。水害の場合、自宅が浸水するおそれがあれば、ためらわずに避難が必要ですが、自宅の位置が浸水域から離れていれば、必ずしも外に出て危険を冒して避難する必要はありません。
分散避難とは、自宅の2階、親せきや友人などの家、車で安全な場所で待機、近くにある企業などの頑丈・高い建物など、避難所以外へ避難することをいいます。
このように避難所以外へ避難することが、新型コロナウイルス感染症の感染リスクを下げるために有効です。
市では、「防災マップ」を作成し、令和2年4月に全戸配布しています。防災マップを活用して土砂災害警戒区域や浸水想定区域、浸水深など確認し、自分の住んでいる場所が避難が必要かどうか事前に把握しておきましょう。
親戚や友人の家等への避難を検討する
避難所が過密状態になることを防ぐため、可能な場合は親戚や友人の家等への避難の検討をお願いします。
分散避難の例
避難所における感染予防対策
避難所では、密集した環境下での集団生活により、新型コロナウイルスや他の感染症に感染するリスクも高まります。
新型コロナウイルスが収束する前に避難所を開設した場合、三密(密閉・密集・密接)をできるだけ避けるため、市民の皆さんに次のとおりご協力をお願いします。互いを気遣う思いやりの心をもって生活しましょう。
避難者の健康状態の確認をする
避難所内の感染拡大を防止するため、受付時に職員による検温や健康状態の確認を行います。
また、発熱や咳等の風邪の症状がある方は、列を別にして対応しますので、職員に申告し指示を受けて下さい。
手洗い、咳エチケット等の基本的な対策の徹底
現在も皆さん一人ひとりが行っている感染防止対策がとても大切です。避難者や、避難所運営に係わる人は、断水等の影響がない場合、頻繁に手洗いするとともに、咳エチケット等の基本的な感染症対策を徹底しましょう。
十分な換気の実施、人との距離を確保
避難所では、気温に関わらず定期的に十分な換気に努めるとともに、避難所では避難者同士が密集しないように十分なスペース1m以上(できれば2m)を確保できるよう努めます。通常よりも広いスペースが必要になりますので、本当に避難の必要な方が避難所を利用できるよう配慮をお願いします。
また、受付や炊き出し、掲示板の近くなど、人が集まりやすい場所ではできるだけ距離をおくようにご協力をお願いします。
避難所の衛生環境の確保
物品等は定期的に、また、目に見える汚れがあるときは、家庭用洗剤を用いて清掃するなど、避難所の衛生環境をできる限り整えましょう。
市の備蓄品にも限りがあります。風水害時、事前に避難する際は、自分の必要なものは自分で持参しましょう。
なお、その際、必要な物品を持って行けるよう時間に余裕をもって、降雨が激しくなる前に避難を完了させてください。
避難所に持っていくもの
避難所に向かう際は、食料・飲料水・その他身の回りで必要なものは自分で持って行くことが基本です。市でも備蓄していますが、全員分を十分準備できるわけではありません。これまでの持ち物に加え、マスク・消毒液・体温計などもできる限り準備しましょう。
万が一に備え、事前に下記の物品を避難用の持ち出し袋に入れて準備することをおススメします。
食料品 |
□飲料品
□非常用食料(最低でも3日分)
□ミルク・ほ乳瓶(乳児がいる場合) |
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新型コロナウイルス感染防止対策 |
医薬品 |
□お薬手帳
□救急用品・常備薬 |
マスク |
消毒液 |
体温計 |
生活用品 |
□タオル、ティッシュ
□ビニール袋(ごみ袋)
□毛布・衣類・寝袋
□紙おむつ・おしりふき |
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避難用品 |
□携帯用ラジオ
□懐中電灯
□予備の電池・携帯電話用充電器
□キャンプ用折りたたみベッド |
※感染防止のためできる限り準備しましょう
※準備したものは、リュックサックなどにひとまとめにして、
すぐに持ち出せるようにしましょう。
※使用期限切れがないよう、定期的に点検しましょう。 |
発熱・咳等の体調不良者が出た場合
発熱や咳、息苦しさ、だるさ(倦怠感)等の症状がある方は可能な限り動線や生活区域を分けます。避難所の入るときや、避難所で生活しているときに具合の悪い方は必ず申し出てください。
感染が疑われる方が避難された場合や、避難中に発熱、咳等の症状が出た場合は、対象者を隔離したうえで避難所から新型コロナ受信相談センターに連絡し、検査、入院の調整をおこないます。その際、スペースは可能な限り個室を確保しますが、専用スペースを確保できない場合は、パーテーションで区切る等の工夫をします。