【審査の概要 平成28年3月定例会(請願第8号)】

平成28年3月定例会
 産業建設常任委員会委員長報告 
     平成27年12月14日 開会
     平成28年 2月15日 開会
     平成28年 2月25日 報告


 本日は、平成27年12月定例会で当委員会に付託され、継続審査となっておりました請願1件についてご報告申し上げます。


 『請願第八号 TPP交渉「大筋合意」は撤回し、調印・批准はしないことを求める意見書提出方請願』についてでありますが、本請願は、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉閣僚会合での大筋合意を撤回し、TPP協定への調印、批准を行わないことを求める意見書を政府に対して提出していただきたいとするものであります。
 審査に先立ち、12月14日及び2月15日には、紹介議員から補足説明を受け、審査に入りました。
 本請願に対し、委員から、国会決議では、TPP協定交渉に当たり、農産物重要五項目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議とすることにしているが、今回どのような交渉結果となったのかとの質疑があり、紹介議員から、コメなど農産物重要五項目で約3割の関税がなくなるとして、重要五項目の保護を求めた国会決議に反しているとの答弁がありました。
 また、委員から、ISDS条項の内容について質(ただ)され、紹介議員から、例えば、自治体の個別の政策である食の地産地消として、一般的な輸入野菜ではなく、地元の野菜を使うことが保護政策として提訴されることが考えられるとの答弁がありました。
 さらに、委員から、コメの関税が、維持される代わりに、新たに国別輸入枠が設定されたことによる国内の影響について質疑があり、紹介議員から、コメは、8万トン弱の国別輸入枠を設けることとなり、市場の流通量の増加により米価引き下げが見込まれるとの答弁がありました。
 また、委員から、2月4日にTPP大筋合意を受けた、参加12か国の協定調印がなされたが、今後の作業はどのように進む見込みかとの質疑があり、紹介議員から、今後参加各国の国会で、批准に向けての承認が行われるが、2年以内に、全参加国が承認しなくとも、2年目以降に、全参加国のGDP総額の85パーセント以上を占める6か国以上が手続きを終えれば、その60日後に発効するものである。GDPが全参加国の総額の十五パーセントを超えるのは、アメリカと日本だけで、そのどちらかが欠けても要件を満たせず、アメリカ国内では、大統領選挙以降でないと議論が定まらない見通しであり、日本は、急いで承認する必要はないとの答弁がありました。
 さらに、委員から、今後、徐々に関税が撤廃になっていくなか、8千億円とも言われる関税収入がなくなった場合、その財源の補てんの見込みについて質され、紹介議員から、政府は、その財源について明らかにしていないが、消費税の増税ということになるものと推測されるとの答弁がありました。
 採決に当たっては、農業団体との懇談では、協定の大筋合意がなされた以上、現状に合わせて最大の利益を上げていくことが表明されており、農業者に近い考え方を尊重するべきであることから反対するとの意見。圧倒的に多くの農業者の思いは、大筋合意はされたが、何とかTPPの批准はしてほしくないという考えと受け取られることから賛成するとの意見。本市に対し、農業団体から緊急要請がなされている内容は、現実を見据えた具体的対応策を求めるものであり、前を向いた姿勢をとるべきであることから、反対するとの意見。日本の食料自給率39パーセントの状況下で、例えば、日本の酪農家は、乳牛一頭を育てる経費が、ニュージーランドの4倍の費用がかかり、相当額の補助等がなければ、廃業せざるを得なくなっていくことが予見される。このことは、さらに食料自給率が下がる対応であり、TPP協定全体における関税の減収、それぞれの品目の実状に対応した政府の補助の増額分とその財源見通しの不透明さがあり、TPPを現状で批准すべきではないと考えることから賛成とする意見。日本の総人口は、これから数十年で1億人ほどになる見込みのため、今後は、新たな方法で、競争力のある農業へ転換していくことが必要であり、TPPに関しては、日本の経済成長にプラスに働くと考えられることから、反対する、との意見に分かれましたので、起立による採決を行った結果、賛成少数で不採択とすべきものと決しました。


 以上、当委員会に付託され、継続審査となっておりました請願一件の審査の経過と結果を申し上げ、委員長報告といたします。

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