【審査の概要 平成25年9月定例会】

平成二十五年九月定例会     

  総務文教常任委員会 委員長報告 
     平成二十五年九月 十七日 開会
     平成二十五年九月二十七日 報告


 ご報告申し上げます。
 去る三日と九日の本会議において、当委員会に付託されました案件は、議案二件・請願一件であります。
 当委員会は、議会日程に従い、十七日の午前十時から、委員会室において、全委員出席のもと、教育長、関係部課長、並びに、請願の審査においては、紹介議員に出席を求め開会いたしました。
 以下、審査の経過と結果について、ご報告申し上げます。

 初めに、『議第七十一号米沢市基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部改正について』でありますが、本案は、歳計剰余金の財政調整基金への積立方法を変更することに伴い、同基金の積立額の見直し等所要の改正を行うとともに、新たに産業用地基金を設置するほか規定の整備を図ろうとするものであります。
 なお、以後の説明において、中小企業基盤整備機構については中小機構としてご説明申し上げます。
 本案に対し、委員から、有機エレクトロニクスイノベーションセンターが開所し、世界中から脚光を浴びるようになったが、今後の誘致方針はどのように強化するつもりかとただされ、当局から、今までの誘致活動に加え、日本立地センターに依頼しているサポート業務により、本市が希望する業種に絞ってアンケート調査を実施していることから、その報告書を基に、将来可能性のある新たな企業にも挑戦してまいりたい。また、イノベーションセンターを訪れる企業や、山形大学と共同研究されている企業などを中心に誘致活動を進めてまいりたいとの答弁がありました。 
 また、委員から、今回の用地取得に関する地元産業界、経済界等の考えについて質疑があり、当局から、地元の電気、機械、情報関連の企業からは、ぜひこのまま継続して造成、誘致活動を続け、米沢八幡原中核工業団地、米沢オフィス・アルカディアを、本来の目的である団地に成長させて欲しいという話を伺っているとの答弁がありました。
 さらに、委員から、平成十七年頃に立ち上げた米沢オフィス・アルカディア連絡会議の結果については、今回の企業誘致方針上どのような捉え方をしているかとの質疑があり、当局から、連絡会議の流れを受けついだ中で、誘致業種を拡大したり、柔軟に対応する方針を策定しているとの答弁がありました。
 また、賃貸借制度を導入した場合の固定資産税について質疑があり、当局から、土地については、市の所有なので課税対象とならないが、建物や償却資産については課税されるとの答弁がありました。
 さらに、委員から、企業誘致方針の中で、産業用地を取得した場合の利点として、「団地開発当初の地元住民との約束を継続できる」とあるが、約束とは何か、また、取得しない場合に守られない部分が出てくる可能性はあるかとの質疑があり、当局から、約束とは環境協定であり、地下水に関することが主なものである。 また、すべての立地企業と環境協定を結んでいるが、市の所有でなくなった場合は、守られなくなる可能性は出てくるとの答弁がありました。
 また、委員から、競争入札になった場合、用途地域の規制は緩和されるか、土地の価格は安くなるかとの質疑があり、当局から、入札になった場合も用途地域は変更されず、価格については、本市が中小機構から提示されている金額が最低となり、それより高く入札した方が落札すると聞いているとの答弁がありました。
 さらに、委員から、未分譲地の処分について、中小機構から話があった時期はいつかとの質疑があり、当局から、今年の一月か二月頃だったとの答弁がありました。
 また、委員から、未分譲地を取得する、しないの回答は九月末が期限とされているが、それまでに回答できない場合は、取得できないのかただされ、当局から、取得の可否についての回答は必ず九月末までとされており、中小機構は十二月には公募に入ることから、今議会の了承を得た上で取得するとの回答をし、了承を得られなければ、取得できないとの回答をせざるを得ないと考えているとの答弁がありました。
 さらに、委員から、期限までの回答で取得できないとした場合は、今後中小機構が行う入札に市が参加することはできないかとの質疑があり、当局から、未分譲地は一括して入札に付され、余りにも多い場合は、東北や関東等のブロックに分けられ入札に付される予定であることから、入札への参加は難しいとの答弁がありました。
 また、委員から、具体的な誘致方針が見えず議決に不安が残ることから、十二月議会まで検討を重ね、判断したいと考えるが、九月議会で議決しなければならない理由はなにかとただされ、当局から、取得すると回答した後で議会に承認を求めるという判断もあるが、議会との信頼関係を踏まえると、議決なしで回答はできないとの考えから、今議会に上程したものであるとの答弁がありました。
 さらに、委員から、回答期限の猶予を中小機構に依頼することはできないかとの質疑があり、当局から、取得するかしないかの回答は延ばすことができないと中小機構に確認しているとの答弁がありました。
 また、委員から、今後、同じような条件で誘致を行う自治体が増える中で、多額の資金を投じることになるが、この方針で企業誘致ができると考えているのかとただされ、当局から、方針については、他自治体の優遇制度と比較し、本市の良さを前面に出して、その都度良いものにしていきたい。特に、山形大学工学部の有機エレクトロニクスは世界の最先端を行く技術として応用に向けて動き出しており、有機デバイスや有機EL、蓄電デバイスなども米沢にしかない技術であることから、それらを戦略として誘致を進めてまいりたいとの答弁がありました。
 さらに、委員から、土地開発基金の当初の設置目的と、産業用地基金の原資とする妥当性について質疑があり、当局から、土地開発基金は、昭和四十四年に公共用地の先行取得を目的に設置され、国からの財政支援や売却益の累積が現在の残高になっている。また、産業用地は、公共用地としての取得ではないが、本市の将来の産業振興、雇用拡大に繋がるものであり、そのための用地を先行取得するものと捉えられることから、そこに合理的な理由があると考え、土地開発基金のストックを活用して産業用地を取得しようとしたものであるとの答弁がありました。
 また、委員から、産業用地基金は、用地取得後、土地の売却益が積み立てられるまでの期間はゼロになるが、それでも維持していく方針かとの質疑があり、当局から、売却額は基金に積み立て、助成制度に活用したり、基金残高に余裕があれば運用も可能と考えているとの答弁がありました。
さらに、委員から、産業用地を本市が取得した場合は、前例踏襲ではなく、民間感覚で積極的に誘致活動を行うとともに、その計画や支援策、企業の進退等については、議会の意見も聞きながら進めていただきたいとの要望がありました。
 また、委員から、積極的に誘致を進めていくに当たっての組織体制の強化について要望がありました。
 さらに、委員から、山形大学工学部との連携を密にし、誘致方針に盛り込んでいただきたいとの要望がありました。
 そのほか、誘致活動による具体的な企業の動きについて、現地見学会に参加された企業の感想について、問い合わせのあった企業へのアフターフォローについて、企業誘致に結び付かなかった要因の分析について、企業誘致方針の作成時期について、外国人の入札参加規制についてなど、種々質疑がありました。
 委員間討議においては、産業用地の取得に当たり、危惧されていることについて、各委員からお聞きしたいとの発言があり、全委員から述べていただきました。
 内容としては、企業誘致方針について、人員体制や予算等の具体的な方針が見えないことから、時間をかけて、より良い方針を策定していく必要があるのではないかとの発言、土地が売れるかどうか、売るためにどうするかが危惧されるとの発言、誘致活動の具体的な成果が見えないことから、企業進出に結び付くのか心配であるとの発言、市が用地を取得できなかった場合は、山形大学工学部関連施設の増設ができなくなる心配があるとの発言、山形大学工学部の研究が進展しなかった場合の経済や雇用に対するダメージが心配であるなど、種々の発言がありました。
 採決に当たっては、産業用地基金の設置に関連し、中小機構は、購入するか、しないかの回答を九月末期限としながらも、議決は求めていないことから、今後時間をかけて議会と議論を重ねながら、具体的で全庁的なものを加味し、より良い企業誘致方針としていく必要があるとして、十二月議会まで継続審査とする意見、また、山形大学工学部の有機ELの進展の中で、当該産業用地は大変重要で、優良な準工業地域、工業専用地域であり、今後新たに造成することは考えられないことから、将来のまちづくりに向けた財産として、有効に活用していくべきであり、基金の活用についても妥当であるとして賛成とする意見に分かれましたので、起立による採決を行った結果、賛成多数で、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 

 次に、『議第八十六号 米沢市特別職の職員等の給与の臨時特例に関する条例の設定について』でありますが、本案は、国家公務員の給与減額支給措置を踏まえ、平成二十五年十月一日から平成二十六年三月三十一日までの間、特別職の職員等の給与を減額して支給しようとするものであります。
 本案に対し、委員から、六月議会で議案が否決されたことにより、当局は何を学んだかとの質疑があり、当局から、職員団体との交渉においては、労使合意を目指して、丁寧な説明を心がけてきたが、理解を得られなかったことは非常に残念に思うとともに、交渉の期間が短く、議論が尽くされていなかったのではないかという議員からの指摘については、反省しているとの答弁がありました。
 また、委員から、今回の提案に当たっての職員団体との交渉において、一定の理解が得られたという説明があったが、どの程度の理解かとの質疑があり、当局から、最後の交渉の際の職員団体の話では、地方交付税を使った国のやり方が極めてうまくないので、職員団体としては決して合意できない。しかし、交渉を重ねた結果、当局の減額しなければならない背景については理解したということで、議論は尽くされたので、八月三十日をもって交渉終了としたい。今後はお互いに前に進むよう努力しましょうという話をいただいたとの答弁がありました。
 さらに、委員から、今回の減額により、職員のモチベーション低下が懸念されるが、維持、向上させるためにどのように考えているかとただされ、当局から、モチベーションが下がる職員だけではないと考えているが、地道に職員の意識改革等を行いながら、頑張ってまいりたいとの答弁がありました。
 また、委員から、モチベーションを維持するために、労働条件の改善などを積極的に行っていくことが重要ではないかとしてただされ、当局から、勤務条件の改善や職場環境の整備については、職員団体と協議を行い、前進していると認識しているが、引き続き協議、交渉を進め、気持ちよく仕事ができる環境づくりに努めてまいりたいとの答弁がありました。
 採決に当たっては、職員給与は人事院勧告に基づき決定すべきだが、今回の減額は、国が給与削減を前提として、先行的に地方交付税を削減したことにより行われるもので、国のやり方に怒りを覚える。同時に、経済政策を重視している中にあって、八千三百万円に及ぶ職員給与が減額され、さらには、本市の職員給料表を参考とする公的団体や民間企業があることを考慮すると、地域経済へ及ぼす影響が多大であるとして反対とする意見がありましたので、起立による採決を行った結果、賛成多数で、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、『請願第四号 新聞への消費税軽減税率適用を求める意見書提出方請願』についてでありますが、
 本請願は、来年四月に予定されている消費税増税に伴い、各家庭の経済的負担が増し、新聞購読を中止する家庭が増えることを懸念し、国民の知的レベルや社会への関心が低下する恐れがあるとして、複数税率の導入、新聞への軽減税率適用を求める意見書を、政府に対して提出していただきたいとするものであります。
 審査に先立ち、紹介議員から補足説明を受け、審査に入りました。
 本請願に対し、委員から、他市町村議会では、軽減税率の適用は新聞に限定すべきではないといった意見もあるが、紹介議員はどう考えるかとの質疑があり、紹介議員から、請願者は、複数税率の導入は必要と考えているが、他の団体とともに請願を提出するには時間がないことから、山形県一円の各販売店会が、今できることとして、県内三十二市町村に一斉に請願を提出したものである。今後、さまざまな団体から同様のものが出ることは明らかに予測されるが、今回の意見書の提出が、政府において、先行して軽減税率適用品目の議論を行う契機になって欲しいと考えているとの答弁がありました。
 また、委員から、インターネットにより、新聞と同様の情報を得ることが可能になっていることから、新聞の購読数が年々減少傾向にあるのではないかとの質疑があり、紹介議員から、減少傾向にはあるが、新聞は一定の紙面の中での情報のバランスに優れているので、情報リテラシーを得る上でも有効であり、IT化が進展しているからこそ、新聞の重要性は増している。電子新聞や電子書籍も含め、知識・情報が得られるものに、軽減税率を適用していただきたいというのが請願の趣旨であるとの答弁がありました。
 さらに、委員から、請願者団体はなぜ非課税を求めないのかとの質疑があり、紹介議員から、日本新聞協会が作成した資料が「軽減税率の適用」とされており、それが基になっていること。また、請願者団体には、消費税が増税され、各家庭の定期購読がしにくくなることに歯止めをかけたいという思いがあり、税率はできるだけ低く、非課税にこしたことはないという認識であるとの答弁がありました。
 また、委員から、ヨーロッパ諸国のように二十パーセント前後の税率であれば軽減税率も有り得るが、一桁の税率では課税か非課税かの議論になるのではないかとして質疑があり、紹介議員から、税率が低ければ、軽減税率の適用は難しいが、所得の低い方や増税の影響の大きい方が、できるだけ早い段階で安心感を持てるような増税の議論が行われるべきであり、本請願が提出されたことは非常に意義深く、本市議会として意見書を提出していきたいとの答弁がありました。
 さらに、委員から、本請願は消費税増税を前提にしているが、増税は、その結果として景気が悪化することに繋がることから、増税そのものの是非を問題にしなければ、新聞の発行、新聞販売店の営業も守れないのではないかとの質疑があり、紹介議員から、増税については一定の民意を得ながら法制化されたという前提があることから、本請願は「消費税増税にあたり」という文言を使っているが、増税を推奨しているものではない。あくまで、その対策として、複数税率の導入、軽減税率の適用を求めているものとご理解いただきたいとの答弁がありました。
 そのほか、本市の新聞購読数について、本請願の全国的な提出状況ついてなど、種々質疑がありました。
 委員間討議においては、本請願は複数税率の導入を求めているが、消費税増税はしかるべきで、税制は単純で明確な単一税率であるべきと考えるが、各委員の考えをお聞きしたいとの発言があり、全委員から考えを述べていただきました。
 内容としては、低所得者への影響や現在の経済状況を鑑みると、消費税をいま増税すること自体すべきでないとの発言、今回は新聞に特化して審査すべきであり、その他の税率についてはその都度議論していかなければならないとの発言、軽減税率を拡大すると、税率を上げる目的が薄れてしまう可能性があることから、今後の検討が必要との発言、税率が上がっていく中で、将来的には軽減税率、複数税率の導入は必要であるなど、種々の発言がありました。
 採決に当たっては、インターネット記事の情報源が新聞であること、日本人の識字率が高く、文字文化が広く浸透している背景には、新聞の戸別配達という文化があることなど、新聞の持つ意味を考えると、願意妥当であるとして採択とする意見、また、現在の経済状況下での消費税増税はすべきではなく、本請願は増税を前提としていることから不採択とする意見、税制の複雑化には問題があり、消費税は単一の税率とすべきであるとして不採択とする意見、さらには、軽減税率の適用については、今後において検討すべきとして、継続審査とする意見に分かれましたので、起立による採決を行った結果、いずれも過半数を得るに至らず、審査未了となりました。

 以上、当委員会に付託されました案件の審査の経過と結果を申し上げ、委員長報告といたします。

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