【小野川豆もやし】

歴史ある小野川豆もやし

 米沢は、山形県内でも有数の豪雪地帯で、一年の内4ヶ月以上雪に閉ざされます。
 このため、豆もやしは冬期間に生産できる商品作物として、長い歴史を持っています。
 豆もやし栽培は、明治の初め頃に始まり、その頃は個人で行われていました。その後、大正12年6月1日に「三沢村大字小野川もやし業組合」が結成され、共同作業による生産が行われるようになりました。現在でも「小野川豆もやし業組合」として、共同作業による生産が受け継がれています。 

                                      小野川豆もやし

守り続けている「もやし豆」

 豆もやし栽培に使われる豆は、「もやし豆」という在来種の大豆です。この豆は、生産者が地元で栽培し、異品種との混合を防いできました。

室掘小屋(むろほりこや)かけから始まるもやし生産

 もやし生産は、室掘小屋(むろほりこや)かけ作業から始まります。この作業は、毎年11月15日に共同作業で行われます。室掘小屋かけ作業は、木で骨組みし、その周囲をカヤでかこんだ簡易な小屋を、室(むろ)の上にかける作業のことを言います。室の下には、小野川温泉のお湯が流れているため、小屋の中は温室状態になります。

早朝から始まるもやし栽培

 豆もやしの栽培は、まだ暗い早朝の午前5時頃から始まります。
 一つの室は、長さ175cm、幅55cm、高さ55.5cm程の大きさの四角形の箱型になっており、周りは板で囲まれています。
 この室の底に砂を15cm程の厚さになるよう平らに敷き、一晩水に浸しておいたもやし豆を均一にまきます。
 一つの室に「もやし豆」を約33升(5.4リットル)撒きます。この上に砂をかけ、簀(す)の木をわたし、“コモ※1”や“トバ※2”をかけ、さらにわらで覆います。
 こうして4日間、朝晩に室の中の温度を確認し、温度が高い時には、温泉に水を混ぜたり、低いと時には、コモ、トバ、砂等を使い、もやしの生育に適した36~37度を保つようにします。
 播種してから7日目の朝に収穫(おこし)を行います。室から豆もやしを掘り出し、小野川温泉のお湯を利用して砂を落とし、束ねて出荷します。
 ここで生産される豆もやしは、主に小野川温泉街や米沢市内に向けて、11~3月頃まで出荷されます。
 ※1 コモ:カヤであらく編んだむしろ。
 ※2 トバ:わらで厚く編んだむしろ状のもの。

シャキシャキ感が特徴の豆もやし

 小野川の豆もやしの特徴は、ビタミンB1、B2、ビタミンCなどが多く含まれていることはもちろんですが、何よりも白い茎のシャキシャキとした独特な食感があることです。この豆もやしは、おひたしや、おつゆなど様々な料理に利用されますが、代表的な料理は、正月に食べる冷や汁です。

伝統・文化を伝える豆もやし

 地元の風土を利用してもやし豆が作られ、地元の資源(小野川の湯)を利用して生産された豆もやしは、地域が育てた郷土の味です。生産者の方の話によると、「生産負担が多い『豆もやし』だが、『豆もやし』を通して小野川の伝統や文化を伝えていきたい」という思いを込めて生産しているということです。



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