(令和2年5月1日更新)
(令和2年6月9日赤字更新)
(令和3年7月9日再更新)
拡大して見る【PDF】
自宅で屋外で安全に運動・スポーツ(ウォーキング・ジョギング)をする際のポイントは?
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するためには、一人一人が不要不急の外出を自粛し、他者との接触を8割程度減らすことが必要とされています。
一方で、身体的及び精神的な健康を維持する上では、体を動かしたり、スポーツを行うことが必要です。
「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)においては、感染拡大を防止するための十分な配慮を必要としたうえで外出の自粛の対象とならない外出の例として、屋外での運動や散歩等が生活の維持に必要なものとして示されています。それを受け、屋外で運動・スポーツ(ウォーキング・ジョギング)を行う際のポイントをスポーツ庁で発表しましたので、ご紹介します。
屋外で運動等を行う人と行わない人の双方が、お互いに気持ちよく生活を送れるよう、意識しましょう。
※4月27日以降、「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」の公表や、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」の変更が複数回あったことを踏まえ、「安全に運動・スポーツを行うためのポイントは?」(令和2年4月27日付スポーツ庁健康スポーツ課事務連絡 資料4,5)の改正が令和2年5月22日付で行われましたので該当部分を赤字で掲載しています。
運動やスポーツを始める前に行うこと
1 体温の測定
始める前に体温が平熱(個人差がありますが通常は36℃前後)であるかを確認し、これより高めの場合は屋外での運動は行わないようにしましょう。また、体温が平熱を超える場合は、運動やスポーツのために外出しないようにしましょう。
2 体調の確認
以下の症状があるか確認し、一つでも当てはまる場合には、屋外での運動は行わないようにしましょう。
(1) 咳(せき)、のどの痛みなどの風邪の症状
(2) だるさ(倦怠(けんたい)感)、息苦しさ(呼吸困難)
(3) においや、味がいつもと違う(嗅覚や味覚の異常)
(4) その他(体が重く感じる、疲れやすい等)
※また、コロナウイルス感染症に感染した方との濃厚接触が有る場合、同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合は、外出しないようにしましょう。
ウォーキング、ジョギングを行う場合の留意点
(1) 一人で実施
感染予防の観点から、一人で行うようにしましょう。
(2) 場所は人が多いところは避ける
食料品や日用品の買物等のためにやむを得ず人が集まる場所を避けて行いましょう。
また、公園で行う際には、すいた時間、場所を選んで行いましょう。
(3) 他の人との距離の確保
屋外であっても、同じ方向に向かって歩く人とは、なるべく距離(※)をとって行いましょう。特に強度が高い運動・スポーツの場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空けるようお願いします。
※感染予防の観点からは、少なくとも2mの距離を空けることが適当とされています。
(4) 位置取り等
前の人の呼気の影響を避けるため、可能であれば前後一直線に並ぶのではなく、並走する、あるいは斜め後方に位置取るようにしましょう。すれ違うときも、なるべく互いの距離をとるようにしましょう。その他ウォーキング・ジョギング中に唾や痰を吐くことは極力行わないようにしましょう。
その他の運動
(1) 筋トレ・ヨガなど
筋トレ・ヨガ等は、動画やリ-フレット等を活用し、自宅で行いましょう。また、その場合は、こまめに換気を行いましょう。
記録の保存
外出時の中で自身の生活リズムが守られているかをチェックする意味で、日々のウォーキングやジョギングの状況を記録しておきましょう。
(例:運動やスポーツをする前の体温や体調、屋外で行った運動量(走った・歩いた時間や距離(歩数計があれば歩数))、立ち寄った場所、経路等)
【参考】日常運動・スポーツの記録(様式)【PDF】
感染予防のための基本的な対応
1 手洗いの実施
こまめな手洗いを徹底してください。運動やスポーツをする際には、汗をかいたりして、タオルで顔を拭くことがありますが、その際に手が顔(特に口)に触れたりすることも考えられます。ですので、屋外から帰宅した場合だけでなく、出かける前や、途中で一休みする際にも手洗いを行いましょう。
また、家に帰ったらまず手や顔を洗ってください。できるだけすぐにシャワーを浴びて着替えましょう。
2 マスクの着用
屋外でも人が多いところを避け、三つの密(密閉、密集、密接)のいずれかに該当する場所を極力避けるようにお願いします。また、運動やスポーツを行う上で支障がある場合を除き、できるだけマスクの着用をお願いします。
このような場所で運動・スポーツを行う場合、マスクを着用するかどうかは、運動・スポーツを行う方の判断とします。なお、マスク(特に外気を取り込みにくいN95等のマスク)を着用して運動やスポーツを行った場合、十分な呼吸ができず人体に影響を及ぼす可能性があることや、体温を下げにくくなって熱中症になりやすくなることに注意をお願いします。また、息苦しさを感じたときはすぐにマスクを外すことや休憩をとる等、無理をしないでください。
※詳細は新型コロナウイルス感染予防に関するページをご覧ください。
3 十分な距離の確保
運動・スポーツの種類に関わらず、運動・スポーツをしていない間も含め、感染予防の観点から、周囲の人となるべく距離(※)を空けてください。特に強度が高い運動・スポーツの場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空けるようお願いします。
※感染予防の観点からは、少なくとも2mの距離を空けることが適当とされています。
その他の留意点
1 熱中症の予防
高温、多湿、風がない(弱い)、日差しが強いといった条件が重なる日は熱中症の発症に注意が必要ですので、このような場合には屋外での運動を見合わせるようにしましょう。また急に熱くなった場合は、体が暑さに順化(適応)できていないために、熱中症になりやすいことにも注意しましょう。
熱中症は屋外だけでなく、屋内でも発症することもあります。運動・スポーツを行う場合には、こまめな水分・塩分の補給、休憩の確保、風通しの良い服装や着帽、屋内では空調の使用等に気を付けるようお願いします。このほか、きちんと食事を摂取していない、睡眠不足、前日の多量の飲酒等も熱中症の発症に影響を与えることに気をつけてください。(詳しくは環境省、厚生労働省のホームページを確認してください。)
なお、マスク(特に外気を取り込みにくいN95等のマスク)を着用して運動やスポーツを行った場合、体温を下げにくくなって熱中症になりやすくなることに注意をお願いします。また、息苦しさを感じたときにはすぐにマスクを外すことや休憩を取る等、無理をしないでください。
【参考:日本スポーツ協会ホームページ】
【参考:スポーツ庁 「安全に運動・スポーツをするポイントは?」【PDF】5月22日改正】
2 高齢者、基礎疾患のある人等について
重傷リスクの高い高齢者、基礎疾患等のある人については、運動やスポーツを行う前に、かかりつけ医に相談しておくことが適当です。
特にマスクをつけて運動やスポーツをする場合には、マスクをしないときに比べて体への負荷が著しく大きくなる可能性がありますので、かかりつけ医の意見を踏まえ、無理の無いよう健康第一にお願いします。
3 周囲の人へのおもいやり(エチケット)
外出自粛要請の中で外出している人は、食料品の買い出しや通院等、やむを得ない理由がある人が大半です。こうした人たちから見れば、通常と比べて呼気が激しくなりやすい運動やスポーツをしている人が近くを通った場合に、感染しないか不安になる場合もあります。
ウォーキングやジョギングで人が集まる場所を通過する際にはマスクを着用いただく、ネックウォーマーやバンダナのような布で口と鼻を覆っていただく、呼気が激しくならないよう運動強度を落としていただく等、やむを得ない理由で外出している人への配慮をお願いします。
4 その他
運動・スポーツの実施の際は、熱中症対策の観点からもこまめな水分・塩分の補給をお願いします。また、スポーツドリンク等を飲む際には、複数の方との飲み回しは控えましょう。
その他
屋外における運動やスポーツを実施する際に、新型コロナウイルス感染症への感染を防止するための対策については、必ずしも科学的な知見が集積されている訳ではありません。このため、現段階で得られている知見等を踏まえ、この配慮事項を取りまとめています。今後の知見の集積によって、逐次見直しが行われることがあることにご留意をお願いします。
詳しくはスポーツ庁の公式ホームページをご覧ください。